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故障率3割や発電量低下 太陽電池に脚光 保守態勢課題

8月3日8時15分配信 フジサンケイ ビジネスアイ

故障率3割や発電量低下 太陽電池に脚光 保守態勢課題
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順調に需要を拡大する太陽光発電装置だが、短期間での故障や発電量の低下が明らかになっている=千葉県内(写真と本文は関係ありません)(写真:フジサンケイビジネスアイ)
 NPO法人(特定非営利活動法人)太陽光発電所ネットワーク(東京都文京区)は、住宅に設置された太陽光発電装置の約3割が設置後12年以内に故障しているという独自の調査結果をまとめた。一部メーカーでは同装置の寿命を20年とうたっているが、設置後短期間で発電量が低下するケースも明らかになった。太陽電池は国や自治体の補助金制度に加え、電力会社による余剰電力の買い取り制度も始まっており、メーカーによる保守態勢の強化が求められる。

[フォト]太陽電池でも中国勢来襲

 同ネットワークの会員が、1993〜2006年に設置した太陽光発電装置483台について調べたところ、149台(31%)が設置から12年以内に故障していた。

 太陽光発電パネルかパワーコンディショナー(電力変換器)のいずれかが交換か修理が必要になっていた。

 発電パネルよりパワコンの不具合の発生頻度が高い。設置からわずか1年で修理や交換が必要となる件数が最も多く、配線不良など施工面でのトラブルが原因になっているようだ。

 このほか、詳しく調べた32台については、部品の劣化などにより発電量が低下していることも分かった。

 発電効率などから得られるはずの本来の発電量と比べると、実際の発電量が10年以内で約4割下がった例もあった。

 国内太陽電池市場は、環境配慮への意識の高まりや、昨年再開された国の補助金制度などが後押しし、住宅用が全体の市場を牽引(けんいん)している。

 民間調査会社の富士経済によると、2020年の国内太陽電池市場は09年比約3.5倍の4871億円に膨らむ。現在主流の「結晶型」が98%(09年)を占めるが、原材料のシリコンの使用量が結晶型の100分の1程度で済む「薄膜型」やシリコンを使わない「化合物型」など新しいタイプがそれぞれ5〜16%を占める見通しだ。(佐藤克史)

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最終更新:8月3日11時57分

フジサンケイ ビジネスアイ

 

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