大阪市西淀川区のマンションで同居していた松本聖香(せいか)さん(当時9)を虐待して死なせたなどとして、保護責任者遺棄致死罪などに問われた無職小林康浩被告(40)の裁判員裁判の第2回公判が26日、大阪地裁(樋口裕晃裁判長)であった。
この日は内縁関係にあった聖香さんの実母松本美奈被告(35)=懲役8年6カ月の実刑判決=が証人出廷。検察側の質問に対し、小林被告と同居を始めてから約5カ月後の昨年3月以降、聖香さんが約束を守らないことに立腹した小林被告が髪の毛を引っぱったり、顔を殴ったりしたと説明した。聖香さんが寝た後、小林被告が聖香さんの腫れた顔を写真に撮り、「すごい」と言ったとも証言した。
小林被告は23日の初公判で、聖香さんへの暴行に関し「普通の親が子に行う態度だと思っていた」と述べ、保護責任者遺棄致死罪について無罪を主張している。
また、聖香さんが通っていた小学校の元担任教師の女性も出廷し、聖香さんが長期欠席した昨年3月、小林被告から電話で「和歌山の親類宅に行った」とうそを言われたと証言。「信じてしまい、助けられなかった。もっと敏感だったら聖香さんが今も元気だったと思うと後悔でいっぱいです」と涙を流した。