2010-06-28
デスマーチで最後まで生き残るためにすべきこと
日本では組織に一端組み込まれてしまうと、なかなかそこから外れることは難しい。皆同じであることを強要されて、自分だけ外れて違う道を歩くことを認めない異質性への許容度が低いのです。裏切りという名のレッテルは組織を離れた後も続きます。レッテルを貼るのは簡単ですが、剥がすのは難しいのです。そうなると、信じるモノを自らにしか求めることができません。もうすでにその域にまで達していると思うのは私だけでしょうか。
信じるべきは組織か自分か。
目的を失い「決まりだから」「慣習だから」「契約だから」で済まされるような社会には継続させていくだけの価値があるでしょうか。その不信感に耐えながら継続性を持たせていくのは、それを支えていく人の単なる恐怖でしかありません。疑問を持つことは許されない、議論の余地も与えられない、信じるものだけがそこにいることを許される。そんな組織で生き残るためにすべきことは妄信しかありません。
最後まで生き残るためにすべきこと
1.決まりを遵守し裏切り者を認めないこと。
2.常に旗振り役の近くにいること。
3.今までの流れを継続すること。
残念ながら最後まで生き残れるのは信じ続けられる人です。変わることを良しとしない既得権益社会においては裏切り者は切り捨てられていきますし、体制に疑いを持つ人間は排除されます。排除されても独力で立つことができるタフな人、また違う世界で必要とされている人しかそこから出ることはできないのです。殆どの人が、唯々諾々とデスマーチに参加せざるをえないのです。
信じることで泥沼に嵌っていくことを恐れるがあまり、泥沼で磨かれた体力やそこで鍛えた精神力を見過ごしがちです。ようは、途中で道を降りることを良しとするよりも、信じ続けて最後までやりきった方が得られるモノは大きい。そういったマーチを外側から眺めて批判している人たちは何も得ることができませんし、途中下車ばかり続けていては縮小再生産しかできないのです。
つまり泥沼のデスマーチを行進し続けることで鍛え上げられた能力は、そこから出る力や新陳代謝を促す力に変わります。信じ続ければいつかデスマーチの構成員も自分にとって栄光のパレードに変えることができるのです。言われたことを不満を言いながら続けることに成長はありませんが、自分なりにマーチを解析してそこからどうすればパレードに変わるのかを考えて能力を進展させたものだけが本気で行く先を変えることができるのです。
デスマーチからも学ぶべきことは沢山ある。
終わりを告げるのは自分自身でしかありません。デスマーチの中に終わりを見つけるのではなく、そこから突き抜けた先を作ることを放棄している人が多い。放棄すると決めたら、文句も言わずに行進を続けた方が得です。列の中で不満を述べながらリスク回避ばかりする人は、仲間内からの評判も下がりますし、そのリスク回避こそが最大のリスクであることに気づかず、知らず知らずのうちにデスマーチを加速させているだけなのです。
正しい道など探しても見つかるはずがありません。正しい道は探すものではなく作るものだからです。
参考文献
ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)
- 作者: 楠木建
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
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参考記事
カプコンに学ぶデスマーチにならない仕事術 - teruyastarはかく語りき
デスマーチを防ぐスケジューリング - livedoor ディレクターブログ