ビールやカップ酒をかたどったろうそく=三重県亀山市
おはぎのろうそく
ペプシコーラのろうそく
冷やし中華のろうそく
クリームあんみつのろうそく
カップ酒の日本酒や焼酎、団子などをかたどったお供え用ろうそくが人気だ。本物らしさに加えて、墓前に置いても、カラスや小動物に食べ散らかされる心配がないことが受けているという。
ろうそく国内最大手のカメヤマ(大阪市)が「故人の好物シリーズ」として昨年6月に発売。今年8月、おはぎとコーラの2種類を加え、カレーライスやラーメンなど計37種類。いずれも手のひらにおさまるサイズに縮尺されている。日本酒のワンカップ大関、麦焼酎の二階堂のようにメーカーと共同で、実物そっくりに仕立てたものもある。
生ビールやワインは火をともすと、ガラスの器の中身が少しずつ減るという凝ったつくり。同社の川上登総務部次長は「コーヒーは香りもたつんです」と話す。
製作のきっかけは、都市部を中心に、お菓子や果物の供物禁止の墓地や霊園が増えていることだ。お墓参りに行く機会が少ない若者層の興味を引く狙いもあったという。
1年間でワンカップ大関の約4万4千個をはじめ計約22万個が売れた。売上高は5千万円超で、「予想以上の売れ行き」(川上さん)だ。秋冬向けに、おでんや鍋焼きうどんも考案中という。税込み1個525円〜1050円。仏壇仏具店を中心に販売している。(伊沢友之)