暴力団対策法に基づく再発防止命令を受けていたのに、居酒屋の従業員にわいせつDVDの購入を要求したとして、警視庁組織犯罪対策3課は2日、渋谷区円山町、指定暴力団稲川会三本杉一家系組員、中尾英文容疑者(51)を暴対法(再発防止命令)違反容疑で逮捕した。
逮捕容疑は今年6月上旬、目黒区の居酒屋の男性従業員(33)に対し「地元で30年やくざをやってる。懲役から帰ってきたから、わいせつDVDを買ってくれ」などと要求したとしている。組対3課によると、「逮捕事実に間違いはない」と容疑を認めている。
中尾容疑者は4月、世田谷区内のコンビニエンスストアに性的不能治療薬「バイアグラ」を市場価格の4割増しで買い取らせようとし、再発防止命令を受けていた。同課は物品購入名目でみかじめ料を徴収しようとしたとみている。【川崎桂吾】
〔都内版〕
毎日新聞 2010年8月3日 地方版