2009-10-17
ラムシン、マルシン、ヒウチ、クラシタ 焼肉を日本の文化にする希少部位
ラムシン、マルシン、ヒウチ、クラシタ。実はこれ全部、牛肉の部位の名前です。あまり聞いたことないような名前なのは、一頭の中でも少ししか取れない希少部位と呼ばれる部分のお肉の名前だからです。昔は、焼き肉といえばカルビ・ロース・タンぐらいしかなかったのですが、最近は希少部位に注目が集まっています。
『希少部位』と呼ばれている肉は、いままで定義されていなかった部分です。実はこれらの希少部位はすでに私達の口には入っている可能性があります。つまり以前は、赤身っぽいのはロース、サシが多いのはカルビ程度のいい加減な分類だったからです。これを部位ごとに細分化すればより色々な肉の食感や味の違いを楽しむことができるということで最近注目され始めたのです。
肉は産地によっても味が変わりますが、カットの仕方やサイズ、味付けの方が大きく味が変わります。ここが肉の料理人の腕の見せどころで、様々な部位ごとにどういう食感を生み出したいかを考えて、それをもとにサイズや切り方で肉の美味しさが大きく変わるポイントです。最近は肉の美味しさを求めるグルメな人が増えてきた分、肉職人の腕の差が表面化してきています。
もちろん、カットする部分を見極めながら肉を切り出すので効率は落ちますし、職人の技量が必要になりますので、その分コストは上がります。しかし、焼肉の幅が広がり、ワインのように奥の深い世界にしたいという人が多いのでしょうか。
薀蓄を語りながら希少部位を注文する人も増えてきているそうです。そういった人のために部位ごとの微妙な違いを楽しめるように、少しずついろんな部位を出すコース系の店もあるそうです。近くの焼肉店で見かけたら焼肉通を装って注文してみましょう。
焼肉が日本の代表的な食文化になる日もそう遠くはないかもしれません。
参考 希少部位 WIKI
カッパ 特上バラのかぶり肉。濃厚な肉の旨味はお試しの逸品
チマキ スネの部分、噛む程度に深い味わいは独特の旨さ
マルシン ももの部分。柔らかい赤身と程よい脂で女性に人気
クラシタ 肩から腕の部分、きめ細かな霜降りで肉質も柔らかい
ササミ 特上バラのともの部分ほど良い霜降りでさっぱりとした旨さ
ラムシン ももの付け根。ヘレに次ぐ柔らかさ。肉厚もあり少し脂がある分コクがある
カイノミ 横腹から脇の付け根。程よい霜降りと柔らかさが特徴
ヒウチ ももで一番脂がのった甘味はこの肉独特。特上の美味。
イチボ 腰下の部位。濃厚でジューシーな味わい
ミスジ 腕の中にあり、柔らかいけど独特の歯ごたえが特徴
参考文献
- 作者: 松岡大悟
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2007/03
- メディア: 文庫
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