日本原燃は2日、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の作業区域で放射能漏れがあったと発表した。高レベル放射性廃液が漏れた可能性があるが、すでにふき取ったため、工場外への影響はないとしている。
原燃によると、使用済み核燃料の処理で出来る高レベル廃液をガラスで固めるために濃縮するステンレス缶から、漏れた恐れがある。7月30日に、廃液に触れない構造になっている保護管の中の温度計を交換した際、作業員が抜き出した温度計をビニールシートに置いたところ、シートから原子炉等規制法の基準値の約18倍の放射能濃度の放射性物質が検出された。
保護管が損傷し、廃液が漏れた可能性があるとして原燃が原因を調べているが、廃液そのものは確認されておらず、廃液の粒子が付着していた可能性があるという。
原子力安全・保安院は2日になって報告した原燃の情報伝達が遅いと口頭注意した。