お亡くなりになる前に
葬儀が無事に終わったからといって、そこで全てが終わるわけではありません。葬儀を執り行う際にお世話になった宗教者や世話役などの葬儀関係者、近 隣の方たちへの挨拶やお礼、年金や生命保険などの各種手続きなど、やることは実際多いです。以下に葬儀後に行うことをご紹介していきたいと思います。
お世話になった宗教者へのお礼
寺院や神社、教会など、葬儀の際にお世話になった宗教者へは、葬儀が終わった翌日か翌々日にお礼の挨拶に出 向きます。お礼については規定料金を設定しているところもありますが、ない場合はどのくらいの額か尋ねてみるとよいでしょう。具体的な額を提示してくれな い場合は、葬儀社や世話役、檀家や氏子総代などに相談するとよいでしょう。
近所やお世話になった方々へのお礼
世話役や世話役代表にはお礼の言葉とともに適宜金品などを持参します。近年では葬儀当日に御車代として渡すことで、挨拶回りの代わりとするようになってきました。 また近隣への挨拶も、近所づきあいが少なくなってきたため、挨拶にうかがうことが珍しくなってきています。ただし参列していただいた場合には、会葬礼状で挨拶とお礼に代えます。 また故人が在職中だった場合は、事務手続きも兼ねて勤務先に挨拶にうかがいます。挨拶にうかがった際に故人の机やロッカーなどにある私物を整理し、事務手続きをすませるとよいでしょう。
葬儀費用の支払い
葬儀費用は相続税の控除対象になるので、かかった費用の請求書や明細書、領収書などは必ず保管しておきましょう。また、立て替えてもらった分があれば、立て替えた本人に速やかに返しましょう。仕出し屋や酒屋などの飲食代の支払いも早めに行いましょう。
役所や生命保険などの各種手続き
年金受給停止の手続きや、世帯主の変更、生命保険の請求など様々な手続きが存在します。こういった手続きの中には期限が決められているものが存在するので、忘れずに行いましょう。
遺品の整理
故人の日記、手帳、住所録などは最低1年間保管し、預金通帳や株券など金銭に関する書類は大切に保管しておきます。勤務先などに残された故人の私物はなるべく早いうちに持ち帰るようにしましょう。形見分けする品物については、故人が愛用していた衣類や装身具などの身の回りの小物類などで、ごく親しい近親者や友人に贈るとよいでしょう。
喪中、香典返し
一般的には仏教にしたがい忌の期間は四十九日、服の期間は1年とされています。その期間は結婚式の出席や神社の参拝を控えたほうがよいでしょう。また、年始まわりや年賀状を出すのも控えたほうがよいでしょう。年賀欠礼状は相手が年賀状を用意する前の12月始めごろに届くように出したほうがよいでしょう。文面は簡潔に、故人の名前と続き柄を記しておきます。
香典返しは一般的に「半返し」といって、香典の半額から3分の1くらいを返します。仏式では四十九日の忌明けを迎えてから挨拶状とともに贈りますが、宗派によって日数が異なる場合もあります。香典返しの品物は、以前は日用品が一般的でしたが、最近では結婚式の引き出物のようにカタログを送付して好きな品物を選んでもらう方式もあります。