2009-05-16
褒め続ける人と叱り続ける人 ほめる技術、しかる作法
「褒めること」と「叱ること」は、自動車のアクセルとブレーキのような関係だと思います。どちらか一方だけではうまく機能しません。「褒める」というのは「良いところを探す」こと、逆に「叱る」ことは「悪いところを探す」ことです。褒め続けたり、叱り続けたりで、どちらかに偏ってしまってはバランスがとれなくなってしまいます。
「叱り」続ければ人はどうなるのでしょうか。悪いところを正直に直そうとするよりも隠そうとする、繕おうとする、言うことを効かなくなると多そうなことは予想がつくと思います。いい方に転べば反発し始めます。悪い方になれば思考回路がネガティブになり、自己評価が低くなります。何するにしても回りからの目が気になり自己規制し始めます。最悪の場合、自己嫌悪のに陥り、自暴自棄になったりもします。
逆に「褒め」続ければどうなるのでしょうか。ミスが多くても気にしない、ムラの多い、傲慢な人になることは予想がつくと思います。しかし、思考回路がポジティブに傾きますので自律して行動することを厭わなくなります。自己評価も高くなるため必然的に明るくなると思います。
誰だって経験や知識の浅い人たちは未熟に見えます。必然的に「叱る」ことが多くなると思います。確かに叱りたい気持ちも分からなくもありません。何とかできるようにさせてやろうという親心もあるかもしれません。それを叱ることで実現しようとする人が多いです。叱って出来るようになるならば、叱ればいいと思います。見込みもないのに叱り続けるのは筋違いです。
日本人は特に人を褒めません。『叱る』人が幅を利かせすぎています。若者達にブレーキをかけすぎています。停滞期に必要なのは推進力=アクセルです。教育者といわれる人がやるべきことは、「舵取り」だけです。
「褒める」事と、「煽てる」事は違う。そして「叱る」事と、「怒る」事は違う。
あまり深く考える必要はないと思います。素直にいいものはいいと褒めること、そしてダメなものはダメと叱ることだと思います。基本は意図的に「褒める」ことです。アクセルを踏まなければ絶対に前には進めません。人は成功は約束されていないかもしれませんが、努力することで成長は約束されています。成長する為の、多くの失敗する権利を奪わないようにすることが一番大切だと思います。
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