お亡くなりになる前に
「お葬式の準備は不謹慎」とお思いの方も多いと思います。確かにそうかもしれません。なんの準備がなくてもお葬式を行うことはできます。
しかし、事前に準備をしていないことで「選択肢」はなくなり、自分の満足できるお葬式を行うことが難しくなります。
想像してください。大きな買い物をするときは事前に検討をしませんか?お店に出向き即決で購入を決めることはありませんよね。お葬式も同じです。事前に準備・検討しておくことで、後悔しないお葬式を行うことができるのです。
そこで、実際に決めておいた方がいいこと、やっておいた方がいいことについてご紹介していきます。
規模
最近よく「密葬」や「家族葬」という言葉を聞きませんか?これはお葬式の種類ではなく、「規模」を表している言葉です。お葬式の「規模」とは、お葬式の大きさで、「お葬式に参列する参列者の人数」の事です。お葬式に参列される方の「人数」は、お葬式を行う上で、もっとも重要な事ですのでしっかりイメージしてみてください。
会場者の人数をコントロールする
参列者の人数はコントロールすることができます。コントロールするには、「葬儀を知らせる範囲」を絞り込む事で可能になります。 故人との関係が近い順に並んでいますが、どの範囲まで知らせるかがお葬式の「規模」を決めることになります。参列者の人数 = お葬式の規模 = 葬儀費用に直結ですから大切なことです。
安置場所
お葬式を行うには、無くなられてから通夜・葬儀まで安置をする「安置場所」と、通夜・葬儀を行う「葬儀場所」の2種類を考える必要があります。お葬式の場所とは、お通夜・告別式を行う場所のことを指しますが、もう一つ、お葬式までご遺体を安置しておく場所も考えなくてはなりません。「安置の場所」と「お葬式の場所」について見ていきましょう。
現在は8割以上の方が病院で亡くなられています。病院では、亡くなられると「すぐに遺体の搬送」をお願いされます。ですのでまず、遺体を搬送する場所「安置場所」を決める必要があります。安置場所として一般的なのは下記のような場所があります。
一般的にはご自宅に安置することが多かったのですが、最近はお葬式の小規模化やマンション住まいなどの理由で自宅以外に安置される場合が多くなっています。
自宅に安置することをオススメする方
「病院生活が長く、ずっと自宅に戻れなかったから、最期は自宅に帰してあげたい」 「弔問(故人様との面会)に来る方には、しっかりと挨拶をしたい」
自宅以外に安置することをオススメする方
「家が狭くて安置できない」 「家族だけで葬儀をするので、亡くなったことを近所の方に知られたくない」
※ 自宅以外での安置を希望する場合は、事前にどこに搬送するかをある程度予想しておいたほうが無難です。葬儀社が保有する安置施設に搬送すると、葬儀の依頼を断りにくくなることがあるので気をつけてください。
葬儀場所
葬儀場所とは、「通夜・告別式」を行う場所の事です。 「自宅」か「自宅以外」での選択肢がありますが、近年では「自宅」で行う割合がかなり少なくなってきています。 ※例 東京都では平成7年では約40%の方が自宅で行っていたようですが、平成13年には約11%と激減しています。
つまり、近年では、費用は掛かってもいいから「葬儀場」で手間を省いて葬儀を行う方が増えてきている傾向にあるということです。その「葬儀場」には、どんな種類があるのでしょうか。種類ごとの特徴も合わせて見てみましょう。
葬儀費用
葬儀費用は思ったより金額がかかるものです。大抵は香典や故人の遺産でまかなえたりするものですが、参列者の人数や内容など葬儀の規模に応じて負担がかかる可能性も考えられます。インターネットや葬儀経験者の口コミなどで情報を集めたりして、葬儀社の選定をあらかじめ行ってみるのもよいかもしれません。
考えておくだけではなく、必ず紙に書いておくようにしましょう。覚えているつもりでも、緊張などが原因で、うっかり言い忘れてしまうこともあります。葬儀社に問い合わせるとき、実際に打ち合わせをするときなどは、自分で書いた要望を見ながら進めると、失敗がありません。