ファン元労働党書記「韓国人は情けない」(下)
本紙単独インタビュー
最近の北朝鮮情勢について、ファン元書記は「キム・ジョンウンとかいう子供が後継者になるといった話もあるが、滅亡を招くだろう」と語った。三代にわたる世襲が不可能な理由については、「金正日の健康悪化により、絶対権力と偶像崇拝が崩壊するためだ」と指摘した。ファン元書記は「金正日の権力掌握能力が低下し始めれば、野心家が現れるはずだ。三代世襲は権力闘争の名分となり、『金氏王朝』は滅びることになる」と分析した。
ファン元書記はまた、「中国は北朝鮮の体制変化に介入することを恐れてはならない」とも述べた。その上で、北朝鮮はいずれにせよ中国に依存しており、中国式の変化を試みるはずだと指摘した。さらに偶像崇拝が崩壊し、北朝鮮が中国式の改革開放に踏み出した段階で、韓国が南北を統一する道を模索すればよいとの考えを示した。
脱北者団体が北朝鮮に向けて飛ばす風船ビラについては、「北朝鮮の住民に外部の情報を知らせるのは良いことだが、それを『天安』事件の報復と位置付けるのは望ましくない。われわれは金正日と同じような存在になってはならない」と述べた。挑発された際に直ちに報復するのは妥当だが、適切な報復時期を逃した後で報復を行う必要はないというのが、ファン元書記の見解だ。その上で、「金正日が再び挑発行為に及んだ場合、金正日政権を除去する勢力を身に付けておくことが先決だ」と述べた。
ファン元書記はまた、「金正日はソウルを火の海にすると騒ぎ立てているが、民族を集団死に追い込むと騒いでいる人間どもが民族を語ることなどできるだろうか。金正日の半民族的な反逆性を引き続き露見させ、南北の人々に知らしめ、覚せいさせることが必要だ」と訴えた。
ファン元書記はさらに、「理念に埋もれ、真実から目を反らし、むしろ民主主義を破壊しようと考える人々と意思疎通を図ることは不可能だ。また、互いの利害関係や誤った部分について、適当な妥協を図ろうとする中道(勢力)は傍観者であり、機会主義的な発想だ」と批判した。
姜哲煥(カン・チョルファン)記者