ファン元労働党書記「韓国人は情けない」(上)

本紙単独インタビュー

 「北朝鮮の住民は、長期にわたる暴政に苦しみ、金正日(キム・ジョンイル)を崇拝する人は極めてまれだ。問題は北朝鮮の住民ではなく、韓国の人たちだ。韓国では多くの人がまともな考えを持てず、『天安』(爆沈事件の)の真相さえも信じていない。金正日をかばうのなら、統一どころか、われわれ自身も守ることはできない」

 朝鮮労働党のファン・ジャンヨプ元書記(87)=写真=は7月30日、本紙との単独インタビューに応じ、このように語った。ファン元書記は、今年4月に「ファン・ジャンヨプ暗殺団」が逮捕された直後のインタビューに続き、本紙に対し、北朝鮮情勢と「天安」事件に関する見解を述べた。

 ファン元書記は「天安事件以降、韓国の若者のうち、真実を信じない人の比率が30%にも達するという現実に失望した」と述べた。そして、柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商部長官が最近、「北朝鮮がそんなに良いのなら、金正日のもとで暮らせばよい」と発言し、物議を醸したことを引き合いに出し、「もはや南北の現実がすべて知られている以上、互いに住みたいところに住むのがよいのではないか」と言って笑った。

 ファン元書記は「『天安』爆沈のような残酷なことを、金正日以外の誰がするというのか。わたしは調査などしなくとも金正日の仕業だと確信できるのに、韓国には本当に情けない人があまりにも多いようだ。金正日の暴悪と卑劣さを知らなすぎる韓国人があまりにも多い」と指摘した。

 ファン元書記は「今の韓国で起きていることは、北朝鮮の人々が外部の情報を知らないことよりも深刻だ」とも述べた。そして、北朝鮮の住民が外部の情報を知らないのは当然だが、「韓国の人々は真実そのものを信じようとしないのだから、残念なことではないか」と訴えた。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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