長女の夫「１０日後に悪臭、２年後ミイラ化」…足立区「１１１歳」遺体事件

　東京都足立区の民家で「１１１歳」の加藤宗現さんとみられる遺体が見つかった事件で、加藤さんの長女の夫（８３）が警視庁千住署の事情聴取に「（加藤さんが）自室に閉じこもった１０日後、ひどいにおいがした。２年後に部屋を開けたら、ミイラ化していた」と話していることが２日、捜査関係者への取材で分かった。

　家族は、７月２８日に署員らに遺体を発見されるまで、区職員らに「植物状態なので会えない」などと面会を拒否してきた。事情聴取では、加藤さんに対して哀悼の意を示すような言葉や態度もなく、死亡届を出さなかった理由については、話そうとしないという。

　加藤さんは１９７８年１１月ごろ、１階和室に入り、真言宗の教義に従い、「即身成仏したい」と断食を開始、家族に部屋を出入りしないよう命令した。部屋には簡易トイレもあった。長女の夫は「においはほかの家族２人も確認した」と話しており、家族が早い段階で加藤さんの死亡を認識したとみて調べている。

　加藤さんには、老齢福祉年金や２００４年８月に死亡した妻の遺族年金が支払われていることから、千住署は家族が年金を詐取するために、死亡届を出さなかった可能性もあるとみている。

（2010年8月3日06時02分  スポーツ報知）

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