越前蟹佐衛門の放浪日記

　　　　　　　　越前蟹佐衛門・・・推参！！

　拙者の稼業　探偵　と云うものは、人の陰の部分を覗くもの・・・

　浮気や不倫・・・　　　素行調査・・・　　　嫌がらせ・・・　　　　DV・ストーカー・・・

　普通の人が　煙たがる　稼業であることはご存知の事かと存ずる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　が・・・　　此度、以前に取り扱った案件の　依頼人と対象者　が　事務所　に訪れ・・・・

　　　　　　　　　　　何と！びっくり・・・結婚式

　を挙げる事と相成ったそうじゃ。　

　両名の承諾の下　依頼人を　花子　対象者を　太郎　と仮称し

　今宵は事の顛末をば簡単に御話し致しましょうぞ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　時を遡る事　十数年　前の事じゃ。

　両名は幼馴染み・・・　しかし　太郎　が家庭の事情で転居と相成った。

　以来、二人は　年賀状　のやり取り程度じゃったが　花子　が成人し

　親元を離れて　一人暮らし　を始めてからは、その　年賀状　も途絶えてしもぅた。

　　　　　　　　　　

　或る日　花子　が何気に荷物の整理をしておったところ　太郎　からの　年賀状　が出てきおった。

　それを見た　花子　の心には　走馬灯　のように、楽しかった　幼き日々　の想い出が・・・

　　　　　　　何してるんだろう・・・会いたいなぁ・・・

　と思うたが、当の　太郎　の行方は友人・知人に聞いても誰も判らず・・・

　思いは募り何時しか　想い　へと変わり、更に募った想いは　会いたい　から　逢いたい　へと・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　

　しかし、捜す術をしらぬ　花子　は途方に暮れる日々・・・

　友人から　探偵　を使ったら・・・とのアドバイスで　電話帳　を頼りに　探偵社　を訪ねるが

　　　　　　　　高額の調査料金

　に驚愕する有様・・・世の中うまくは行かぬもの。

　半ば諦め　太郎　とは縁が無かったものと、暇潰しにPCで遊んでおったところ・・・

　　　　　　　　　

　　　　　　　　越前蟹佐衛門

　と云う　謎の侍　の存在を知り　アイワ探偵社　に辿り着いた。

　最後の賭けと訪ねて見れば、そこに居たのは　稀代の男前　が二人・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　手頃な　調査料金　を聞いた　花子　はすぐさま　依頼　したのは云うまでもござらん。

　ものの三日で　太郎　の所在を確認し　身辺調査　をしたところ

　　　　　　　　独身・一人暮らし

　更に　交際している異性　もいない事が判明・・・　　勿論　花子　に報告じゃ。

　　　　　　　　　　　

　会ってはどうかと伝えてみれば　花子　は

　　　　　　　　元気にしているならそれでいい・・・

　と言い出し、更に　理由が無いから会えない　とまで言い出す始末・・・

　業を煮やした拙者は、小さな親切・大きなお世話と知りつつも

　　　　　　　　偶然に出会った作戦

　を提案したところ　花子　の目が一瞬　女豹　のように輝いたのを、見逃すはずがござらぬ・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　早速、計画を練って　一週間後　に決行と相成り、見事に成功・・・

　後は皆様のご想像にお任せじゃ。　　　　

　この作戦があったことを後に話したらしいが、それを聞いた　太郎　は怒るどころか・・・

　　　　　　　　可愛い奴

　と思うたらしく　太郎　曰く、その夜は　激しい一夜　になったそうじゃ。

　　　　　　　　　　

　下世話な稼業が　縁結び　になるとは、拙者も　代表　も驚きを隠せぬわ。

　若い二人の未来に幸多かれと願う越前でござった。

　　　　　　　しからば・・・御免！！　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　当然、浮気なんぞしたればアイワ探偵社が地獄の果てまで追っかけるぞ～～