越前蟹佐衛門の放浪日記

　　　　　　　　　　　　越前蟹佐衛門・・・推参！！

　忙しさに感けて・・・と言うか、すっかり　記憶の彼方　に飛んで行っておった

　　　　　　　　　　　　奥方の誕生日・・・

　七夕関連の日記を見て　はっ　と気づいたのは良いが、既に日を違え・・・夕食も終え・・・夜も更け・・・

　　　　　　　　　　　　　

　頭の中では　どうしよう・・・　　どうしよう・・・　

　　　　　　　　　　　♪OH！ぱっきゃらま～ど・ぱっきゃらま～ど♪

　と大慌て・・・　　　近所の馴染みの　寿司屋の大将　に電話をし、事情を説明・・・

　すると　大将　は、快く　席を用意　して待っているとの返事・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　奥方に着替えるように申し付け・・・　　ちらりと着替えの様子なぞ・・・

　　　　　　　　　　　♪OH！ぱぁお・ぱぁお・ぱっぱっぱ♪

　倅たちに　誕生日　であったことを告げ、留守居役を申し付けたところ・・・生意気にも　子蟹壱号　には

　　　　　　　　　　　ほい、ほい・・・ごゆっくり・・・

　と冷かされる始末・・・　　　無礼にも父に向かって・・・　　　当然、愛の鉄拳を進呈したのは言うまでもござらぬ。

　　　　　　　　　　　　

　歩いて5分の　寿司屋　へ着くや否や　女将さん　から

　　　　　　　　　　　ゆっくり食べて行きね・・・

　と優しきお言葉を頂き、夫婦水入らず・・・　　　ビールで乾杯の後、日本酒を呑みながら・・・

　　　　　　　　　　　こはだ・・・鰤・・・はまち・・・穴子・・・

　などを注文・・・　昔話に花を咲かせ・・・　すると　大将　から

　　　　　　　　　　　ほい、誕生日のプレゼント

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　と言われ　大トロの握り　が目の前に・・・更には　女将さん　から　ショートケーキ　をデザートとして・・・

　小一時間程して　勘定　を尋ねると、大将　から　結婚して何年や？　と聞かれ　足掛け１８年　と答えると

　　　　　　　　　　　ん！1,800円・・・

　酔いに任せて　奥方　と手を繋ぎ・・・帰り道・・・今までのことや、これからのこと・・・

　　　　　　　　　　　　　　　

　誕生日を迎えた　奥方　へ、これくらいしか出来ない己が少々腹立たしかったが

　　　　　　　　　　　あんたぁ・・・ありがとう・・・

　と言われ、妙に照れ臭い　福井の探偵　越前蟹佐衛門でござった。

　　　　　　　　　　　しからば・・・御免！！　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　倅たちは帰る早々、折り詰めをひったくって・・・くぉらぁ～～！！