2児放置死:遺体確認後、知人に電話「大事な人亡くした」

2010年8月2日 15時0分

7月中旬、三重県四日市市内の飲食店に知人と訪れた下村早苗容疑者
7月中旬、三重県四日市市内の飲食店に知人と訪れた下村早苗容疑者

 大阪市西区のマンションで幼児2人の遺体が見つかった事件で、大阪府警に死体遺棄容疑で逮捕された母親で風俗店従業員、下村早苗容疑者(23)が部屋で2児の遺体を確認した後の先月29日夜、知人男性に電話し、「大事な人を亡くした悲しみはどうやって乗り越えればいい?」と話していたことがわかった。かなり落ち込んだ様子だったという。下村容疑者はこの日の夕方、部屋に戻って2児の遺体を確認しており、事件の発覚などを恐れて知人に電話した可能性もある。

 下村容疑者は今年6月、風俗店の寮であるマンションの部屋に子ども2人を置き去りにして出て行き、その後、2人は死亡した。

 知人らによると、下村容疑者は先月中旬、出身地の三重県四日市市に戻り、知人男性が営む飲食店を訪れた。男性が子どもの話を振ると、「おばあちゃんの家に預けた」と話すだけで、話題をすぐに変えたという。

 落ち込んで電話してきたのは大阪に戻った後の先月29日午後8時ごろ。泣き出しそうな声で「友人が事故で死んだ」と切り出した。男性が「頑張って乗り越えないと」と励ますと、「そうだね」と答えていたという。

 府警によるとこの日は、下村容疑者の部屋の異臭を巡って苦情があり、風俗店の男性従業員が午後、下村容疑者に電話して部屋に戻るよう説得した。下村容疑者は1人で部屋に戻り、その後姿を消したらしい。翌30日午前1時過ぎ、従業員が110番通報し、2人の遺体が見つかった。

 男性は「まさか、子どもの死についての電話だったとは……。彼女は子どものことをすごくかわいがっていた。信じられない」と話した。

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