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【予算委論戦】精彩欠く首相、野党の攻勢にタジタジ 涙目になる場面も (2/2ページ)
「首相が沖縄に出向き、今までをわび、罵(ば)倒(とう)されてもこれをやるんだと言う以外ない。最高責任者が逃げれば極東の平和と安定を脅かす」
石破氏がこうたたみ込むと、首相は顔をこわばらせ、目はうっすらと涙を浮かべたが、沖縄入りには「効果的であるならば、何度も足を運ぶ用意はある」と述べただけだった。
「政治とカネ」問題でも散々だった。自民党の柴山昌彦衆院議員は小沢一郎民主党前幹事長の証人喚問実現に向け、指導力を発揮するよう求めたが、首相は「委員会または国会の関係者で議論いただければ…」と人ごとのよう。側近である荒井聡国家戦略相の事務所問題も「専門家の調査も含めてきちんと処理したということなのでそれでよい」とかばった。疑惑追及の急先(せん)鋒(ぽう)だった「クリーン菅」の見る影もない。
場外からも矢が放たれた。首相が「衆院80、参院40程度」の議員定数削減を表明したことを受け、西岡武夫参院議長は2日の記者会見で「行政の長が具体的な削減人数まで出すとは極めて不見識だ。参院が首相の指示を受けることは一切ない」と非難した。
ねじれ国会は初論戦であろうと首相に容赦はない。首相は参院選敗北の重みを肌で感じたに違いない。