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【予算委論戦】精彩欠く首相、野党の攻勢にタジタジ 涙目になる場面も (1/2ページ)
菅直人首相にとって就任後初めての本格論戦の場となった2日の衆院予算委員会。衆参ねじれとなり、首相はひたすら低姿勢を続けたが、自民党から米軍普天間飛行場移設問題や「政治とカネ」問題などを攻めたてられ、涙目になる場面も。その精彩を欠いた姿に「政界きっての論客」と言われた野党時代の面影はない。(榊原智)
「民主党の衆院選マニフェストは履行不能だ。首相は(通常国会の)代表質問で『参院選で信を問う』と言った。マニフェストの欺(ぎ)瞞(まん)を解消する手だてはただ一つ。解散総選挙だ!」
自民党の谷垣禎一総裁がこう迫ると、首相は「マニフェストの7割方は進んでいる」と釈明した。参院選大敗でも続投する理由も「昨年の政権交代への国民の皆さんの期待」をあげただけで政権の旗印を示すことはできなかった。
谷垣氏は「首相は消費税について参院選で言ったのに9月の民主党代表選では言わない。言葉が軽いのではないか」となお攻勢を続けた。首相は「財政再建では一歩も引くつもりはない」と強弁しながらも「党で議論をお願いしており、代表選で具体的な数字を言うのは控える」と就任当時の意気込みは影を潜めた。
続く自民党の石破茂政調会長も容赦なかった。
石破氏は普天間問題を微に入り細に入り追及した。文民統制(シビリアンコントロール)が有効に成立する条件を質(ただ)されると首相は思わずこう漏らした。
「口頭試問を受けている感じもしますが…」
石破氏が普天間問題で幹部自衛官の意見を直接聞くよう求めると、首相は「機会をできるだけ早く設けたい」と応諾した。