August 01, 2010

ボケェ!

一昨日の話。
日本行きの便の「モギリ」をやっていた際、
ちょっと変わった雰囲気の日本人客に出くわした。

搭乗する際、何枚もの搭乗券を持ってくるお客さんは多いが
その場合1人でもう使用済みの到着便の搭乗券や日本から先に乗り継ぐ便の搭乗券を
重ねて持っているパターンと、複数の人数分の搭乗券を1人が持っているパターンの両方がある。

我々は時間との勝負。250人乗り以上の大型機の場合は、ゆっくり1枚ずつ見ている暇などないし、
何人組かなど人を見て判断する時間もない。
だから「How many?」とか「何名様ですか?」と聞く形になる。

hat


ところが…南国のような格好に帽子を被った、独特の雰囲気を持ったお客は
「見りゃあ分かるだろボケ!!」
更に「オマエんところの航空会社もオマエもどうしょうもないな!!」
と声を荒げた。

よく見ると派手な格好をした自分に不釣合いなほど若い女性を連れている。


「警察呼びましょうか?」と小声で返すと、黙りこくって搭乗口のドアの中に入っていった。
気持ちとしては「オイ、なんだ?その言葉遣いは?」と言ってやりたかったが
いたってジェントルに返していた。
ただ「警察呼びましょうか?」と言いながら相手の目を睨みつけていたのは
大人げなかったかもしれない。

以前、2年近く前に国際線到着のヘルプデスクで一度、下品なお客が
若い日本人女性のエージェントをオマエ呼ばわりして声を荒げた。
そばにいた私は即座にそこにいき「お客様、セキュリティー呼びますよ。
すぐに手錠がかかりますから」というと、「オレは悪いことしてないやろ!」と
言い出した。「聞いてましたが、この女性をオマエ呼ばわりして怒鳴りつけましたよね」
と言うと「オマエなんて日本じゃ当たり前だ。オレの上司もオレをオマエと呼ぶ」
「でも貴方はこの女性の上司じゃない」といって電話をかけるフリをすると、
いきなり謝りはじめた。

空港の中でのヤクザ言葉はもってのほかだ。

空港では「不審な人間を見かけた場合、すぐにエージェントかエアポート・ポリスを呼んでください」
とのアナウンスメントが一日中流れている。

エージェントに対して暴言を吐いた人間に対しては、すぐに手錠がかけられる。
私はそれを何度も目撃している。

日本のドラマじゃないが、すぐに手錠がかけられて「話は署にいって聞こうか」と
その場では言い訳も聴いてもらえない。

一昨日の「ボケ」に腹が立った私は、すぐにビジネスクラスのキャビンに行き
そのお客を飛行機からおろしてイミグレーションを呼ぼうと思った。
アメリカ合衆国はこういった輩の再入国を許さないからである。

まあ、そう思いながらも実際にそうしなかったことを、いま後悔してこのブログを書いている
わけだが。

同僚の日本人エージェントと話していたら「私は前にヤクザ夫婦の奥さんのほうに
怒鳴られて、手錠がかかりますよ。と言ったらおとなしくなりましたよ」との体験談を
語ってくれた。

日本ではまだまだ、暴力や暴言がはびこっているのかもしれないが、
それらの人たちの日本における常識は、日本以外では通じない。
厳密に言えばアジア以外といえるかな。
特にアメリカじゃ、まったく通じない。

次回からはタチの悪い暴言を吐く人間は絶対に許さず
アメリカから永久追放になるよう、行動しようと思っている。





jimmysuzukiusa at 13:33│Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!

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