(cache) クモ遺伝子で強い絹糸開発 信州大と奈良の企業
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     クモ糸由来のタンパク質を含む絹糸で作られた靴下とカイコ(右手)を持つ信州大の中垣雅雄教授=6日午後、奈良市
     クモの糸をつくり出す遺伝子を生きたカイコに組み込むことで、より強く伸縮性に優れた絹糸を生産する技術を開発したと、信州大の中垣雅雄教授(昆虫分子生物学)と奈良県の靴下メーカーが6日発表した。  他のグループによる同様の研究では、絹糸に含まれるクモ糸由来のタンパク質は1%程度と少なかったのに対し、中垣教授は実験を繰り返して比率を約10%まで高めるのに成功。靴下メーカーはこの絹糸を使って通常より丈夫で柔らかい靴下を試作した。  遺伝子操作したカイコは、子孫にもクモ糸遺伝子が受け継がれることを確認。今後比率を高めて強度実験を進める。将来は防弾チョッキや医療、航空機分野などに応用が期待されている。  中垣教授は「クモ糸を束ねて直径0・5ミリにすれば、映画スパイダーマンのように人がぶら下がることも可能。比率を100%にすることも夢ではない」と話している。
      【共同通信】