【謝罪と弁明】
制作が一段落したので、騒ぎになっている噂について、言及したいと思いました。
少々長いですが……。
私は日々、悩み続けていました。
そして私は許されたい。
そして、私の罪を知りたい。
果たして、さーくる『つきのわっか』は、悪でしょうか。
私は自らの行いに対して正義と信念を貫いてきました。
スタッフ様のことを非常に大切にし、いつも意見を聞いてできる限りの要望に応えてまいりました。
中には意見が違うことだってあります。
多くの方がいますから。
どうでしょう、こういった制作に携わって、トラブルに遭遇しなかった方はどれほどいるでしょう。
私の考えですが、同人の場合、三人以上で制作をしていたらほぼの確率でトラブルに出会うと思います。
さーくる『つきのわっか』には三〇〇人ほどが関わっています。
しかし、そのトラブル発生率は3%程度だと考えています。
今回は非常に多くの方が関わっています。
その中で、トラブルが発生しない、なんてあり得ません。
いろいろな考えを持つ方がたくさん、いらっしゃいます。
私はいつも、いつでも順調だって言っていましたが、
実は、幾度となく、製作の危機に陥っていました。
それでも私は、【完成度の高い感動的な作品を世に送り出すため】
この身を犠牲にしてでも、ひたむきに努力を続けました。
ほんとうに大変でした。
裏ではこのような噂があり、それが原因か、スタッフには裏切られ、
トラブルばかりで〆切りの直前は、ほんとうに悲惨なものでした。
けれども、満足できる作品を完成できたのは、
ただひたむきな情熱を持てたからだと、信じています。
その反動で、完パケ後は一週間ぐらい寝込みましたが(笑)
今まで、弁明をすることもなく、現実を受け入れてきました。
噂にいちいち反応することは得策ではないと考えていたからです。
それがよくなかったのか、悪い噂は好き勝手に広まりました。
私も人であり、完璧ではありませんでした。
だから、トラブルも生じました。
しかし、私はそのトラブルに対して全力で取り組み、
改善のため、スタッフ様のことを常に、優先して考えていました。
失敗を鑑みて、できうる限りのサポートとフォローをしてきたのです。
それでも、一度NOと言われてしまえば、
あらゆる妥協や譲歩を持ったとしても、他者の意見を変えるのは難しいのだと知りました。
一つ生じた誤解や勘違いは、永遠の敵対視へと変わってしまう。
誠心誠意の態度でもってしても、それを変えることは非常に、難しいものです。
たとえ、こちらにどんなに理路整然とした理屈が通っていたとしても、です。
印象についても、同じです。
一度悪い印象が着いてしまえば、それはレッテルとして長く、残ってしまう。
それは非常に悲しいことです。
制作費は、スタッフ様への支払いを除いたとしても、100万円ほどに上ります。
必要なギャランティなどもあり、私は借金をしてでも制作へ挑むことになりました。
さらに、数百名分へのギャランティの支払い、諸経費、制作費が生じます。
それは、金銭という事柄に収束します。
今回ご協力頂けた絵師様、声優様はもちろん、
タイアップとして楽曲を提供頂けた方にも、
改めて、全員に使用料を払わせて頂きたい旨を申し伝えております。
総計すると400万円は超えると思います。
100%の確約ができないことが心苦しいですが、
現実問題として、私は制作費すら回収できない可能性さえもあるのです。
いろいろな人から、売れて数百枚であると言われてきたのです。
これだけの覚悟と責任をしょって制作に挑むわたしを、
どうか守銭奴などとおっしゃらないで頂きたい。
それでも私は、制作費の回収よりもまず、スタッフ様への支払いを優先に考えています。
借金をしてでも支払わせ頂くと申し続けていますし、
スタッフ様には、日頃から、感謝の気持ちでいっぱいだからです。
この身以上に、スタッフ様のことが大切だからです。
今回、やりとりの全てはメールとして残っています。
私はずっと誠実な対応を心がけていまいました。
故に、それらを公表することができます。
中には、訴訟と言った単語も出てきます。
けれども、それらは果たして脅しでしょうか。
自分の行いに対して正当を主張できるのであれば、
それは脅しでもなんでもないはずです。
私だって、そんなことはあまりしたくありません。
しかし、私には責任があります。
ショップ様へ対して、流通様へ対して、
なにより、作品を期待して待っていてくださるユーザー様に対してです。
〆切りの10日前になってできない、
一週間前になってできない、
中には当日にさえも、イラストは提供できないとおっしゃる方がいました。
無視をしたまま、連絡がない方さえもいらっしゃいました。
私はそれらを全て許してきました。
そして、できる限りを譲歩し、ご協力頂けるよう、頭を下げました。
そのように譲歩する以外、私に取れる選択肢なんてないのです。
絵師様への依頼のメールには、
【ギャランティは何があっても最低限は必ずお支払いする】
といった旨を記載しております。
そして、そのことに承諾頂けた方に、正式な依頼として、
シチュエーションを含めて、改めてお願いをさせていただきました。
つまり、2度、承諾をいただけていることになります。
間が空いて時間的に難しい、と言った連絡や、
途中から予定が着かなくなったり、自然発生トラブル(不慮の事故など)
において、問題が発生してできなくなった方もいらっしゃいます。
けれども、承諾頂けたから、私はお願いしたのです。
正式にお受け頂けていない方を、HPに記載したりをしたことはありません。
お受け頂けなくなった方は、HPから外させて頂きました。
そして、お受け頂けたシチュエーションは、
絵師様の絵柄、時期やスキルなどを、あらゆることを吟味した上で決定致しました。
誰でもいい、なんてことは絶対にありません。
それは、プレイしてみてもらえれば分かることです。
私は演出を考え、スキルを見極め、絵柄と雰囲気を見定めて、もろもろを考慮して、
シーンと絵柄が、ぴったり一致するように決定致しました。
慎重に、考えに考えを重ねた結果なのです。
それなのに、その人にお願いしたいシーンなのに、
〆切りの直前になって一方的にできないと言われることすらもあったのです。
さすがに、そんな状況において、わたしは単純に「はい、わかりました!」
なんて言えませんでした。
クオリティを守る責任があったからです。
その人と同じ絵柄、クオリティで代わりにお願いできる方がいらっしゃえば代替が可能なこともあります。
けれども、コミケ前の忙しい時期、その人の絵柄と似たようなタッチで、
そのクオリティに見合ったイラストを作成、なんて簡単にはできません。
そのことで、時には、厳しい口調になったこともあります。
いつだってへらへら笑ってできるほど、制作はあまいものではないのですから。
【金額を記載した正式な依頼】に対して、お受け頂けている以上、
これは【契約】に他なりません。
同人だから、ゲームだから、ゲストだから、つきのわっかだから、
中には、そういった方もいらっしゃいました。
しかし、私がそれらを認めてしまうことは、
全力で頑張ってくださった他のスタッフに申し訳が立ちません。
認めざる得ない状況も、ありましたが……。
しかし、正直に申し上げるなら、安請け合いをされるぐらいなら、受けて頂かない方が助かります。
直前になってできないと言われた際……、
ほんとに、そういったトラブルの対応は大変だったのです……。
もちろん、こちらにも非があります。
ギャランティの確定させず、正式な契約書という形を取っていなかったのですから。
このように噂の広まる状況を作ってしまったのですから。
だから、それらは今後改善していきます。
その辺り、一部の方との間に齟齬があったことは致し方在りません。
それは私の認識の甘さでした。
ご迷惑をおかけした方もいらっしゃいます。
その点、心より、謝罪致します。
誠に申し訳ありませんでした。
しかし……。
さーくる『つきのわっか』は、果たして、ほんとうに悪でしょうか。
声優様ともトラブルがあったことは事実です。
私は事実を言われることについては一切動じるつもりはありません。
過去の私が不完全だったことは事実ですから。
私の不手際に関して、非常に申し訳ない気持ちがあります。
しかし、私は誠心誠意、要望を聞くよう、譲歩致しました。
心から謝罪をし、要望を聞き入れました。
果たして、さーくる『つきのわっか』は悪ですか?
たくさんの楽曲が必要だったため、
多くの人に声を掛けました。
後からではありますが、使用料を支払いたい旨を全員に申し伝えさせて頂きました。
さーくる『つきのわっか』は悪ですか?
mini版の主題歌に関しては、
無断使用と言った事実はございません。
さーくる『つきのわっか』は悪ですか?
スタッフのための打ち上げを全員招待するよう、連絡しております。
打ち上げ費用はバカになりません。
さーくる『つきのわっか』は悪ですか?
教えてください。
さーくる『つきのわっか』の罪とはなんでしょうか。
必要があれば贖罪致します。
私は許されたいのです。
そして、感動的なこの作品を、
清らかなまま、世に送り出したいのです。
なにより、スタッフを悪く言わないでください。
だからもう、お願いします。
許してください。