愛知県豊橋市大岩町北山の山林で7月30日午後から行方が分からなくなっていた同市の男性会社員(37)の長男で市立多米小1年の男児(6)は31日午後3時15分ごろ、一緒に虫捕りに来ていた祖父(68)とはぐれた地点から北約1.5キロの山中の沢で、丸1日ぶりに発見された。男児は発見した教諭に「沢の水を飲み、夜は寝ていた」と話し、病院で手当てを受けたが、外傷はなく元気という。
県警豊橋署によると男児は30日午後3時半ごろに祖父とはぐれ、地元消防団などが約500人態勢で捜していた。男児は祖父が先に行ったと思い、一人で山を登ったらしい。
発見した多米小の高橋淑教諭(46)と牧野克紀教諭(33)によると、捜索中に男児の声が聞こえ、山道から外れた急斜面を沢へ下ると、周囲を覆ったクマザサの中から「こっちだよ」と元気よく呼ぶ声がした。男児はにこにこ笑っており、「山でどうしていたか」と問うと「沢の水を飲み、沢ガニと遊んだ」と答え、「夜は寝てたから怖くなかった」と話したという。
両教諭は「見つけた時は本当にうれしかった」と話していた。【丸林康樹】
毎日新聞 2010年8月1日 1時42分(最終更新 8月1日 9時19分)