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【プロ野球】

プロ初の屈辱だらけ マエケン泣いた

2010年7月31日 紙面から

6回表2死満塁、脇谷に左前適時打を許し、天を仰ぐ前田健

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 こんなマエケン、見たことない…。マツダスタジアムで、まさかの光景が繰り広げられた。広島は、エース・前田健が後半戦初先発。満を持しての巨人戦登板。しかも味方が5回までに5点の援護をしてくれたのに、何と、すべてを吐き出し、逆転負けを食らった。

 信じられない出来事が起こったのは6回だ。1死から小笠原、ラミレスの連打などで満塁のピンチをつくると、阿部に押し出し四球で1点献上。2死から脇谷に左前適時打を打たれた直後、代打・エドガーに痛恨の一撃を食らった。左越えへ、逆転の満塁弾を被弾。気落ちしたところで、続く坂本にもソロを打たれ、ここでKOとなった。

 スコアボードの6回表には、重い「7」の数字が表示された。前田健が1イニング7失点するのは、プロ入り初。1試合8失点も今季初で、プロ入り後でも昨年7月4日の横浜戦(横浜)以来となるワーストタイだった。押し出し四球を与えたのもプロで初めて。セの防御率トップを走り、試合前の時点で1・81という驚異的な数字を残していた男が、まさに異例づくしの投球。防御率は2・24となった。降板直前のマウンドで涙を浮かべ、ベンチに腰を下ろしても、バスタオルを顔に覆って、泣いた。

 球宴直前は、右肩などの疲労を訴えて登板を回避。そのころの影響がまだあったのか。チームは4連敗で借金は20に。マエケンは報道陣の問いかけを振り切るように「すいません」とだけ言い残し球場を後にした。

 

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