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経営委員なのに…くらたま NHK出演で結婚語る
漫画家の倉田真由美さん
Photo By 共同 |
NHKが3日から放送する番組の進行役に、NHK経営委員を務める漫画家の倉田真由美さん(39)を起用した。NHK経営委員会は、局の経営方針などを議決する最高意思決定機関。執行部を監督する立場にある委員を、出演者として番組起用したことには、早くも批判の声も出ている。倉田さんは夫の前妻から、不倫をめぐる損害賠償訴訟も起こされている。
番組は婚活の歴史を検証する「歴史は眠らない 婚活白書」(火曜後10・25)で、教育テレビで3日から4週連続で放送。倉田さんは語り手として番組を進行し、自身のイラストも紹介する。
NHKによると、出演依頼したのは2月。倉田さんの人事が国会で同意された5月には収録が進んでいたといい、同局は「あらためて検討したが、結婚観に詳しく、婚活パーティーを取材するなど問題意識も旺盛。出演者としてふさわしいと判断した」としている。
ただ、経営委員は福地茂雄会長(76)らNHK執行部を監督する立場。経営委員の権限などを定めた放送法16条の2では「委員は(中略)個別の放送番組の編集その他の協会の業務を執行することができない」と規定している。
「開かれたNHKをめざす全国連絡会」世話人の醍醐聡東大名誉教授は「自分が出演した番組が批判されたとき、執行部がどう対応するかを経営委員としてチェックできるのか。出演料は便宜供与ともとられかねず、執行部との距離が危うくなる。出演を控えるのが原則だ」と指摘。音好宏(おと・よしひろ)上智大教授(メディア論)も「NHKは視聴者に疑念を抱かせないよう起用理由などの丁寧な説明が必要だ」と話している。
倉田さん側は「経営委員在任中の番組出演は無理だと納得している。今回は特例という認識」とコメントした。
倉田さんは昨年7月に未婚のまま妊娠を公表し、同9月に映画プロデューサーの叶井俊太郎氏(42)と結婚、同11月に女児を出産した。この経緯をめぐり、叶井さんの前妻から同月、損害賠償訴訟を起こされて係争中。前妻側は、叶井さんが昨年3月、離婚する前に倉田さんと交際関係にあったとして「精神的苦痛を受けた」と主張し、倉田さん夫婦は否定している。
経営委員には6月20日に就任。この時点で訴訟を抱え、是非を問う声もあがっていた。
◆倉田 真由美(くらた・まゆみ)1971年(昭46)7月23日、福岡市出身の39歳。一橋大商学部卒業後、アルバイトをしながら漫画を描き続け、ヤングマガジンギャグ大賞受賞。00年に結婚、長男を出産。同年から雑誌「SPA!」(扶桑社)で「だめんず・うぉ〜か〜」を連載。30歳で離婚し、昨年9月に再婚した。血液型O。
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