流出ドラム缶回収に躍起

　中国吉林省で引火性の化学物質が入ったドラム缶が松花江に流れ込んだ事故で、地元当局は３０日昼までに、流出した約７千個のうち約３千個を回収。ドラム缶を見つけた住民に奨励金を出す方針を発表し、残りのドラム缶の回収に躍起になっている。

　新華社電によると、地元当局は、化学物質入りのドラム缶を回収した住民には１缶当たり１００元（約１２７０円）を、空の缶には５０元の奨励金を出す。住民が化学物質の入ったドラム缶を扱うことに疑問の声もあるが、地元当局者は「（川からの回収作業について）多くの川沿いの住民には経験がある」と話している。

　一方、ドラム缶が流れ出た同省永吉県にある化学工場では、敷地を囲む鉄柵に引っかかり川に流れ出なかったドラム缶が３０日も多数積み上がったままだった。（共同）