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[20411] 【習作】逃げ続けるもの(なのは オリ主)
Name: 遮那◆c50b8ced ID:47770cdc
Date: 2010/07/31 03:50
1話


とある事情から、管理局から逃げ続けている青年がいた。そして彼は今、管理局からの『追っ手』により生命的に危機に晒されていた。

青年が管理局に居た頃に持っていた魔導師ランクはAA。そして管理局からの『追っ手』の魔導師ランクはA。魔導師ランクの差とはたった一つの差でさえも大きく戦力が変わるものなのだが、青年は追っ手を倒すことも出来ず、むしろ戦況的には押されていた。
その原因は管理局から逃げ続ける毎日から来る、極度の疲労と睡眠不足のためだ。
今では、青年のバリアジャケットは所々が破損し、青年自身も小さな傷をいくつも負っていた。

最初に傷を負った時、一瞬追っ手が使う魔法が殺傷設定になってることに驚いたが、良く考えれば追っ手は管理局の『闇』から差し向けられている人間であることを思い出し、殺しに来ているのだから当然だということに気付いた。

カートリッジの残り個数も少ない現状でカートリッジ使用をためらっていた青年だったが、このまま戦闘を続けていると応援が来てしまう可能性もある。それに一対一のこの状況ですら負けそうになっているのである。
ここは早急に方を付けなければならないと考え、勝負に出た。

「シュタール!カートリッジロード!」

≪explosion!!≫

青年が青年の持つ西洋剣型のデバイスに呼びかけカートリッジを排出する。

そして足元に三角形の―ベルカ式―魔法陣が浮かび上がる

「ドンナー・シュラーク!!」

青年が最も信用する攻撃魔法により剣に雷を纏わせ『追っ手』に接近し、剣を振り下ろす。

急な接近に『追っ手』は反応できなかったが、デバイスのオートガードが起動した。

だが、いくら疲労が大きく、傷を負っているとはいえ、かつて管理局でエースと呼ばれていた彼の攻撃をデバイスのオートガードだけで防ぎきれるわけも無く、一瞬の抵抗の後、ガラスのように砕け散った。

その剣はそのまま『追っ手』を頭から一刀両断し「グチャアッッ!」と耳にもしたくないような異音と共に『追っ手』を頭から一刀両断した。
そのまま『追っ手』は断末魔の叫びすらなく沈黙した。
彼は返り血を大量に浴びたが気にすること無く

「はぁ、はぁ・・・ふぅ」

荒れた息を落ち着かせその場を去ろうと転移魔法を起動しようとした。





が、その時。青年に向かって幾つもの魔力弾が殺到した。
青年は『追っ手』を倒せたことに安堵し、気が緩んでしまっていたためその魔力弾にすぐに反応しきれなかった。しかし、さすがエース級魔導師というわけか、なんとか障壁を展開することに成功した。
「くぅ・・・・く・・そ・・っ」
だが、即席で魔力を碌に込めることの出来なかった障壁は数発の魔力弾を防ぐが、一瞬の抵抗の後、割れてしまう。結果、ほとんどの魔力弾を防ぎきれず『殺傷設定』の魔力弾を大量にうけてしまった。

青年のいた周りには魔力弾の衝突により発生した爆煙が漂っていた。


「ははっ!死んだあいつには悪いが手柄は俺の物だな!」
魔力弾を放った応援の男の一人が哂った。
ちなみに『あいつ』とは先に青年に殺された『追っ手』のことを指している。

「おいおい!あの魔力弾のほとんどが俺のだったろうが、手柄は俺のもんだ!」

「お前の魔力弾は数だけで威力がぜんぜんだったろうが!」

応援の『追っ手』達は既に青年と戦闘をしていた『追っ手』が殺されるのを待ち、そこを奇襲したわけだ。

それに放たれた魔力弾の量は致死量で威力も申し分無かった。

『追っ手』達にとって奇襲に反応されたのは予想外ではあったが、直撃は確認できていただがけに青年の"死"は当然とされていた。



実際、青年にとっては致命傷でまともに動くことも出来なかったが魔力弾を受ける直前セットしていた転移魔法を使用して逃げ延びることができた。

そのことはまだ魔力弾のぶつかりによって晴れていない煙によって逃げられたことに気付かない『追っ手』達はありもしない手柄を取り合い続けていた・・・・・・


2話に続く



あとがき
会話が異常に少ないorz
自分の文才の無さには気付いていたけどこれはひどいな。

まぁ、こんな感じで書いていきますが、なにとぞよろしくお願いします(


7月31日 訂正



[20411] 2話
Name: 遮那◆c50b8ced ID:47770cdc
Date: 2010/07/31 12:43

2話

転移魔法を発動した青年だったが、奇襲により座標の計算が中途半端に終わってしまい、どこに出たのかも分からなかった。

それでも一応は『追っ手』から逃げ延びることができた青年だったが、大量のそれも"殺傷設定"の魔力弾を受けてしまったことによる傷は大きい。

元々防御重視の構成のバリアジャケットだったため、現段階では死にはしない。

だが、このまま何もしなくても何れ出血多量で死んでしまうのは明白だった。

しかし、傷によって立つことさえままならない彼にはどうすることも出来ず倒れたまま気を失ってしまうのだった・・・・



―――――――――



八神はやては今、非常に驚いていた。
すずかと友達になることができた後、シグナムとシャマルと共に夕飯の材料を買いに行った帰り、公園に立ち寄ったのだがそこに青年が大ケガを負って倒れていたのだ。

はやては無意識に駆け寄っていったしまったのをシグナムが止めるがそれすら聞かずに駆け寄っていった。

「お兄さん!大丈夫ですか!お兄さん!」

はやては必至に青年に呼びかけるが青年は一向に意識を戻ることはなかった。それどころか血が大量に流れすぎてあたりを血に染めていった。

「シグナム!シャマル!なんとかできへん!?」

はやてはケガをしている男に警戒しているシグナムとシャマルに怒鳴るように言った。

「(シグナム、どうするの?)」

「(ふむ・・・本当に死にかけてるようだ。主はお優しい、助けなければ悔い続けてしまうだろう。助けてやれ)」

「(分かったわ)」

シャマルはシグナムと念話で短いやりとりをした後、青年に近づき青年に回復魔法を使用し始めた。

「なぁ?大丈夫なん?この人死んだりせんよね?」
はやては尚、不安そうにシグナムとシャマルに問いかける。

「大丈夫です。シャマルの回復魔法は最高の物です。治せるはずです」
シグナムはそんなはやてにそっと安心させるように言う。

はやてがここまで人の死に不安になるのには理由がある。
若干9歳の少女ならば理由なんてなくとも取り乱してまうのは当たり前かもしれないが、はやては小さい時に両親を亡くしている。
それから、はやては親戚と名乗る『ギル・グレアム』という人物に金銭の工面をしてもらい、一人暮らしをしていた。
最近こそ、『家族』が出来た彼女だが、それまでは一人孤独に耐え続けていたのだ。

そのためはやてには
人の死=悲しい、寂しい
という図式が出来上がっていた。

それにはやては優しい子だ。
それが拍車をかけて、普段歳不相応に落ち付いて判断できるはずのはやては取り乱してしまったのだ。



―――――――――



青年の治療がある程度完了し、出血も止まり命の危機からも脱した所でこの青年をどうするかという話になった。

「うちに連れて帰るよ。あんな大ケガしとったんや、なんか事情があるんやろ?」
と、はやてはさも当然のように言った。

「いえ、逆にその事情は私達には関係の無いことです。警察にでも届ければいいじゃないですか」
と、シグナム。

青年が魔力を持ってることには気付いていたし、ケガの仕方が明らかに魔法による物だった。
それにいくら手負いとはいえ、どこの誰とも知らない魔導師を主の近くに置くなど危険すぎる。
そう判断してのシグナムの言葉だった。
シャマルも同じ意見なのか黙ってはやての方を見ていた。

「ダメやよ、シグナム。困ってる人は助けなあかん。それにもし何かあってもシグナム達が助けてくれるやろ?」

「・・・・はい。分かりました。」

結局、主であるはやての言葉には逆らうことができず、家に連れて帰ることが決まってしまった。



あとがき
分量少ないですが今回はこれで。

更新が全然orz
すみません、これからも遅くなると思います。


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