西武を解雇された前打撃コーチの大久保博元氏(43)が30日、サンケイスポーツの取材に応じ、雄星を暴行した原因とされる罰金制度について「罰金は選手間で決めたことで、自分は絶対に罰金を取っていない」と反論した。
球団の調査結果報告は「大久保氏に罰金を取るのをやめるよう指示したにもかかわらず、犯人を決めつけるように暴行した」としたが、問題とされた投手の早朝練習での罰金制度は選手間で決めたもので、大久保氏は徴収に関与していないという。
大久保氏側は、暴行と判断された事実についても、コーチとしての正当な業務行為だと主張。また今回の解雇通告は、同氏の弁明が不十分のまま一方的になされたとの認識がある。そのため代理人の弁護士と協議した上で、解雇に相当する事実関係の説明などを求める「申入書」を球団に送付した。
★雄星「話さない」
チームは31日からの日本ハム2連戦に備えて北海道・帯広に移動し、帯広の森野球場で全体練習。渡辺監督は「野球に集中していきたい」と語った。一方、埼玉・所沢市の西武第2球場では後任の2軍打撃コーチに就任した田辺徳雄氏(44)が始動。大久保氏から暴行を受けたとされるドラフト1位ルーキーの雄星(岩手・花巻東高)は「自分はその件については話さないです」とポツリ。また、大久保氏が法的措置に出ることについて、書面が届いていないこともあり、前田球団本部長は「コメントできない」と話すにとどまった。