西武は29日、前2軍打撃コーチの大久保博元氏(43)を解雇したと発表した。理由は2軍での高額な罰金制を巡っての選手への暴力行為で、関係者の話から、被害者は注目ルーキーの雄星投手(19)=岩手・花巻東高=であることが分かった。一方、大久保氏は同日夜、報道各社にコメントを送信。「コーチとして不適切な行為をしたことはありません」などと反論した。
球団から解雇通告を受けた大久保氏はこの日夜、報道機関へファクスでコメントを寄せた。
ファクスでは渡辺監督や選手に迷惑をかけたことを陳謝し、「球団による調査が完結した時点で、みずから身を引こうとも考えていました」と辞意を固めていたことを明かした。
だが、雄星への暴行については「コーチとして不適切な行為をしたことはありません」と反論し、コーチとして選手に対する正当な業務行為の一環だと主張した。
この日夜、都内でサンケイスポーツの取材に応じた大久保氏は「大事な時期にこんなことになり、申し訳ない。言いたいことはあるが弁護士の先生にお任せします」とした。代理人の阿部鋼弁護士は「今回の解雇は手続きも含めて、コンプライアンス上大きな問題がある」と、西武の解雇手続きについて法的措置をとる可能性を示唆した。