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「育児放棄し殺してしまった」逮捕の母親 大阪2児変死(1/2ページ)

2010年7月31日1時17分

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 大阪市西区南堀江1丁目のマンションの一室で30日未明、幼い女児と男児の遺体が見つかった事件で、府警は同日午後、この部屋に住んでいた風俗店員下村早苗容疑者(23)を死体遺棄容疑で逮捕し、発表した。容疑を認めているという。府警は西署に捜査本部を設置し、殺人や保護責任者遺棄致死容疑の適用を視野に捜査している。

 捜査1課によると、亡くなったのは下村容疑者の長女の羽木(はぎ)桜子ちゃん(3)と、長男の羽木楓(かえで)ちゃん(1)。下村容疑者は2人の遺体を部屋に放置した疑いが持たれている。府警の調べに対し、下村容疑者は6月下旬ごろ、2人を残したままマンションを出たと供述し、「ご飯も水も与えなければ生きていくことはできないとわかっていた。私自身が育児放棄したことによって殺してしまった」と話しているという。

 遺体は腐敗や白骨化しており、一部ミイラ化していた。司法解剖の結果、死因は不詳で、死後1〜2カ月たっていた。胃や腸に食料は残っておらず、府警は少なくとも数日間は何も食べておらず、餓死の可能性もあるとみている。骨折や皮下出血など外傷はなかった。遺体発見時、2人は部屋の中央付近に裸で仰向けに倒れ、布団などは敷かれていなかった。

 府警に対する供述によると、下村容疑者は風俗店に勤め始めた今年1月ごろ、店が借りているこの部屋に住み始めた。そのころから2人に食事を与えたり、風呂に入れたりするのが嫌になり、「子どもなんていなければいいのに」と思うようになった。6月下旬ごろ、2人を残してマンションを出た後、友人宅を転々とした。今月29日午後6時ごろいったん部屋に戻り、2人が亡くなっているのを見つけたが、そのまま部屋を出たという。

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