東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

『側近』労相を当局聴取 仏大統領の違法献金疑惑

2010年7月30日 朝刊

 【パリ=清水俊郎】フランスのサルコジ大統領への違法献金疑惑で、仏捜査当局は二十九日、パリの労働省で、大統領の側近中の側近とされるブルト労相を参考人として事情聴取した。大統領は疑惑を完全否定しているが、二〇一二年大統領選に向け、30%まで落ち込んでいる支持率の低迷に拍車をかけそうだ。

 労相は〇七年の大統領選の際、予算相と与党国民運動連合(UMP)の財務責任者を兼務。サルコジ大統領が化粧品大手ロレアルの創業者の娘、ベタンクール夫人(87)から法定限度額の二十倍以上にあたる十五万ユーロ(約千七百万円)の違法献金を受けた際、直接の窓口になった疑惑が指摘されている。

 ベタンクール夫人をめぐっては、夫人の資産管理会社による税金逃れや、夫人の親しい友人による詐欺、横領など複数の疑惑がある。この資産管理会社が、ブルト労相の口利きで労相の妻を好待遇で雇用した疑いも報じられている。

 捜査関係者はAFP通信に「すべてを聴く」と述べ、大統領への違法献金疑惑も、聴取の対象であることを示唆した。

 フランスでは閣僚の事情聴取には政府の了解が必要で、閣議は捜査当局の要請を受けてブルト労相の聴取を二十一日に了承した。

 労相は「聴取で嫌疑を晴らす」と報道陣に述べた。捜査当局はベタンクール夫人も二十六日に聴取した。

 

この記事を印刷する



Ads by Yahoo!リスティング広告



おすすめサイト

ads by adingo