しつこい相手をKOする。内山はこの日、所属ジムの渡辺均会長(60)と都内のカレー店で会見。ムクリスが昨年10月から内山に照準を合わせた調整をしていることを知ると、カレーならぬ華麗な?切り返しをみせた。
「ボクシングはちょっと研究したところでどうなるものでもない」
V2戦は当初、暫定王者ホルヘ・ソリス(30)=メキシコ=と交渉していたが、報酬面で合意できなかったことに加え、WBAから王座統一戦を義務づけられなかったこともあり、V1戦から対戦候補だったムクリスへ方針転換した。
WBA5位、WBC3位のムクリスは、昨年10月以降消化試合を挟まず内山を“本命”にした。手数の多い右ボクサーファイターは、動画投稿サイト「ユーチューブ」で内山の動きを目に焼き付けたという。24日には内山戦を実現させたインドネシアのプロモーターが30歳の若さで急死。挑戦者にとっては弔い合戦の意味もある。
試合会場は初防衛戦に続き、さいたまコミュニティアリーナ。埼玉・春日部市出身の内山は「地元で縁起がいい。力が入る」。15戦全勝12KOの強打の王者に、絶対に負けられない闘いが待ち受ける。(江坂勇始)
★河野とのダブル世界戦も
9月20日はダブル世界戦となるかもしれない。WBC世界Sフライ級王者ダルチニアン(豪州)が王座を返上した場合、同級1位の河野公平(ワタナベ)が同級2位のロハス(メキシコ)と王座決定戦を行う可能性が浮上した。河野は08年9月、WBA世界同級王座決定戦で名城信男(六島)と対戦したが、判定負けで世界王座奪取を逃した。