徳島市の「阿波おどり」(8月12〜15日)を前に、市観光協会が作成したアニメ版ポスターの人気が過熱している。本来、非売品のはずが、ネットオークションにかけられ、数千円の値がつく事態に。協会は方針を転換し、1日に先着1000人への無料配布を決めた。
ポスターは同市にスタジオを置く東京のアニメ制作会社が制作協力し、2種類を作製。1つは、アニメ映画「空の境界」の主人公らが川のほとりで夕涼みする姿をデザイン。別のポスターは、パソコンゲーム「東方Project」の登場キャラクターが演舞場の女踊りの乱舞に加わり、「踊る阿呆(あほう)で何がわるい」とにぎやかな構図に仕上げている。
初めて作製した昨年は盗難が相次ぎ、ネットオークションで高値取引され、検挙者も。今年は今月中旬から商店街や観光施設などへの配布を始めたが、早くも一部がネットオークションに出回る事態になった。
そこで協会は、ポスターを普及させPRに活用する作戦への切り替えを決定。「阿波おどりポスター普及計画始動」と銘打ち、1日午前10時(5時以降に整理券を配布)から同市の眉山(びざん)山頂林間駐車場で先着千人に無料配布。市観光協会は「ポスター掲出写真をアニメイベントHPへ投稿するよう呼びかけ、阿波おどりとアニメイベントのPRを図りたい」としている。