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2010/07/30

串本町とレディ・ワシントン号物語

大帆船―輪切り図鑑 大帆船―輪切り図鑑
価格:¥ 2,520(税込)
発売日:1994-04

ペリー提督来航の62年も前になるんだが、独立したばかりのアメリカの船が、日本にやって来ているわけだ。場所は、串本です。最初は堺の港に入ろうとしたらしいんだが、土砂崩れで入れず、串本になったらしい。で、
日本の教科書等で日本とアメリカ合衆国の交流の最初は、1853年のペリー提督が浦賀に黒船4隻で来航した時とされているが、アメリカ合衆国においてはアメリカ人として日本に最初に渡航して貿易を申し込んだのは1791年のジョン・ケンドリックが串本町の紀伊大島に来航した時となっている。彼が乗ったプライバティア(国代表としての資格)を有する商船レディ・ワシントン号の船名とともに大多数の歴史書にその名は刻まれている。アメリカ合衆国ではこれを重要な史実としてとらえられており、ワシントン州アバディーン市では1989年にレディ・ワシントン号の再建造が行われたほか、ウエアハムにあるケンドリックの旧宅がケンドリック記念館として保存・公開されている。
アメリカ側ではこの史実を重要視していて、大量の文献もあるし、研究も進んでます。つうか、実際にこの船、レディ・ワシントン号が復元されてますね。
写真は、ワシントン州アバディーン市の、「グレース・ハーバー・ヒストリカル・シーポート協会」が、復元した「レディワシントン」である。
船員さんは、当時のままのスタイルで乗り込み、体験航海や歴史研修に活躍している。

アメリカ建国200年の際に、和歌山へ向けての渡航を計画していたが実現にはいたらず、私も世界リゾート博覧会のおり、この船を招致しようとしたが、費用などの関係で実現しなかった。
リンク先に写真があるんだが、立派な帆船です。形式としては「ブリッグ」というタイプで、Wikipediaによれば




ブリッグ(brig)とは、2本のマストを持ち、少なくとも一方のマスト(通常は前方)に横帆を張る帆船である。現代では、双方のマストに横帆を張る帆船の呼称として用いられている。また、軍艦の一種としてのブリッグは、帆の種類にかかわらず2本マストの砲艦である。
リディ・ワシントン号というのは90トンくらいというので、外洋船としては小さいんだが、横帆が多くて、太平洋などの広い海を横断するのに適した作りです。君澤型帆船ヘダ号がやはりそれくらいのサイズなんだが、君澤型というのはスクーナーなので縦帆です。似たようなサイズでもセイルプランが対照的です。縦帆は逆風とか横風に強いわけで、沿岸航行に向いてます。

ところで、この復元されたレディ・ワシントン号なんだが、実は、目にした方も多いのではないか? というのも、
さて、この夏の海洋冒険映画と言えば「パイレーツ・オブ・カリビアン」。この映画で英国艦インターセプター号を演じたのは、やはりアメリカの復元船レディ・ワシントン号です。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」は、18世紀前半が舞台と推定されますが、レディ・ワシントン号のオリジナルであるワシントン号は1750年~1798年に実在したアメリカの商船(90トンのブリッグ船)でした。H.M.S.Roseとほぼ同時代を生きた船ということになるので、こちらは逆に、映画の年代より一時代後ということになります。

レディ・ワシントン号は、米国ワシントン州アバディーンを母港とする、Grays Harbor Historical Seaport Authorityの船で、個人レンタルも可能だとか。
パイレーツ・オブ・カリビアンで、堂々出演しているわけです。それだけじゃない、他にも映画とかに出演しているそうで、こういう船を「役者船」と呼ぶらしい。まぁ、歴史物の映画を作るには欠かせないわけです。

さて、復元船ではなく、その元となった18世紀のレディ・ワシントン号なんだが、「漂着」と称しながらも、実際には交易を目的としてやってきたらしい。ラッコの毛皮を持ち込んで売ろうとしたんだがまったく売れず、薪と水を補給して去っていったというんだが、
アメリカ合衆国が独立し十数年もたつころ、イギリス海軍のキャプテン・クックの南太平洋やニュージーランド、オーストラリア、南極海探検など2回に渡る航海記も出版され、第3回探検で命を落としたサンドイッチ諸島、すなわちハワイ諸島の発見もよく知られるようになった。またハワイで命を落とす前年の1778年、北アメリカのカリフォルニア北部からカナダ西海岸一帯を探検し、バンクーバー島に上陸し、ブリティッシ・コロンビア沿岸からアラスカを経てベーリンク海峡まで測量した。この時に、中にはバンクーバー島近辺でビーバーの毛皮を手に入れた隊員もいて、広東に寄港した時には、それが800倍以上もの信じられないほどの高値に売れた話が伝わっていた。
独立したばかりのアメリカでは、進取の気風に富んだ商人たちが、金儲けのタネ求めて、世界中に進出するわけだ。
しかし当時の北アメリカ大陸の北西海岸は、キャプテン・クックの探検後もアメリカ人にとってさえまだ未知の世界だったが、1787年のボストン商人たちは、あえてこの北西海岸の毛皮を広東に持ち込むことに挑戦することに決めたのだ。そして5万ドルの出資金を得て212トンのコロンビア号と90トンのレディー・ワシントン号を購入し、ネズミ捕りワナ、ネックレスやイヤリングや大量のビーズ、鏡、やかんや鍋、帆布針などの交易品を積み込み、大砲や銃剣、その他の武器も積んで武装を施した。当時のこんな貿易航海は未知の場所に行くことも多く、時として現地インディアンとの武力衝突もあり、スペインやポルトガルは言うに及ばず、オランダやイギリスの貿易会社も武力や法律で競争相手を排除する時もあったから、商船といえども武装が不可欠だった。
さて、ところで串本では、このレディ・ワシントン号漂着を記念して日米修好記念館というのが作られたんだが、あまり客も集まらず、町長さんが困ってるらしい。また、復元船を呼ぼうとしたようだが、コレもカネがなくて頓挫。なんせ太平洋を横断して来るわけで、何ヶ月もかかり、滞在するのが数週間では観光客も知れたもんだ。たしかに採算効率悪いですね。

だったらいっそ、と、おいらから提案です。

レディ・ワシントン号の、ちょっと小さいのを復元船として作ったらどうだろう? 二本マストの帆船というと、おいらの帆船Ami号もそうなんだが、木造とグラスファイバーを複合させて今の技術で作れば、半分くらいの重さで作れます。90トンの船で45トン。ひとまわり小さくすれば、小型船舶の20トン以内で作れる。ただし、単なる記念館なら、作ればあとの管理は誰でも出来るんだが、船はそうも行かない。作るためのノウハウもあるし、作ったあとでも動かすためのノウハウもある。そこら辺はおいらの周辺で何とかなるので、提供します。まぁ、億単位のカネは必要なんだが、今どき帆船が母港にしているとなれば、それ以上の集客が見込める。町のお祭りでも、体験乗船とかやったら、行列が出来ますね。まぁ、年間の管理費も最低数百万必要だが、記念館と比べたらまだ、いくらかマシだろう。なんせこちらは色々と稼げます。完全に民間の個人が集まって所有している帆船Ami号でさえ、維持費はすべて、チャーターによって稼いでいるんだから、役所がバックにつけば、色々と活用も出来るだろう。小学生乗せて海の授業やるとか。

というわけで、串本町の皆さん、町長さん、レディ・ワシントン号の復元船作りませんか? 当方で協力できる事があれば何でも提供します。

コメント

>串本町の皆さん、町長さん、レディ・ワシントン号の復元船作りませんか? 当方で協力できる事があれば何でも提供します。

 ん? 金余りなら串本町じゃなくて、オレに融資しない? エンジェル歓迎w

いや、夢のある話ですね。

>>木造とグラスファイバーを複合させて今の技術で作れば、半分くらいの重さで作れます。

こんな技術があるのなら、いっそ、レディ・ワシントン号なんて復元せずに、世界一の巨大帆船を建造したらどうでしょうね?

10隻作って沿岸に浮かべといたら、そりゃ荘観な長めでしょう。

金、いくらかかるかな・・・(苦笑)


ほんとに夢のある話ですね

でも
ぼんやりとみる夢ではないから
もしかして叶うんじゃないかしら(笑)

庄野英二の「白い帆船」という
小さく光ったお話の中では
叶ってましたし

御用邸の帆船模型展
見に行くつもりです
あそこで宣伝とか紹介は
どうでしょう

御用邸の帆船模型展の件、書こうと思ったらもう書かれてたよ。

串本まで、お客さんが来てくれるかな…
岬でトルコ人が高い絨毯売ってたけど、売れてなさげでした。
なぜか那智勝浦には中国人がいっぱい来てましたが。
お土産は太地のスーパーでクジラ肉。
串本にはほとんどお金落としてないなぁw

串本町って本州最南端の南紀白浜、黒潮の潮岬のところなんですね。
サンゴの海がラムサール条約に登録されてるんですか。
この前沖縄で海底を見れる船に乗りましたが天候が悪くサンゴが見れなくてザンネン!
http://www.kankou-kushimoto.jp/tope.html

最近は箱根芦ノ湖で海賊船乗り場に40分乗船で観光客が暑い中をテーマパークのように行列してるのを見たばかりです。
http://www.kankou-kushimoto.jp/tope.html

「パイレーツ・オブ・カリビアン」
ディズニーランドであたりが暗くなってから入ったんで待たずにすみ水の上をスイスイ進み洞窟内の明かりがきれいで涼しかったw

昔から海賊ものがなぜ人気あるのか今ひとつわからなかったんですが、詳細に再現したこの映画で当時の歴史背景がうかがえ、裏から世界を動かしていた東インド会社が出てきてとても面白かったですw

ラジオで船の旅は船内の食事や宿泊はあらかじめ全部旅行代金にはいっているのでそれ以外にお金を使わずにすみ、大変お得だと言ってましたw

串本節 ♪ここは串本、向かいは~
http://www.youtube.com/watch?v=9vjLeUFrWHY

宝島アニメ
http://www.youtube.com/watch?v=WdSkyaNEfO4

太陽の力で推進する宇宙ヨットのイカロスくんは金星めざし太陽系を航行中
http://www.jaxa.jp/countdown/f17/overview/ikaros_j.html

【役者船】ですかぁ。 初めて知ったっす。

ま、役者犬というか動物タレントもいるんだし、あっても不思議ではないか。w

でもまぁ、色々夢があって素敵なエントリーでした(#^.^#)

町おこしに関われるといいすね(^_-)-☆


当時の衣装で乗って欲しい様


自分は宝島関係では、海賊達が歌っていた「亡者箱までにじり上った15人~♪ 一杯やろうぜヨーソロ~♪」って曲が好きです(^-^)!

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