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日本アニメが好きでアニメ制作の道を志すも、仕事ない人続出−中国

7月30日15時36分配信 サーチナ

 中国では何を専攻した学生がもっとも仕事を探しにくいのだろうか。中国網日本語版(チャイナネット)によると、その答えは「アニメ専攻」である。

 マークス社の大学生就職調査報告によると、アニメ専攻の学生が「学部卒業生の22.5%が半年後も失業中」として就職難易度で首位になった。2008年以来アニメ関係は既に2度も「失業率が高い専攻トップ10」に入っている。

 もう一つの統計資料によると、この先2〜3年はアニメ関連の人材ニーズは35万人に達し、かなりの不足状態になるという。

 ■仕事は探しにくく人材は見つけにくい

 北京のある大学でアニメを専攻した男性は、自らが制作に参加した短編アニメーションが「中国(北京)国際大学生アニメ祭」で優秀賞を獲得した事がある。学校を卒業しても彼の仕事はまだ決まっていない。

 100名の同窓のうち、既に仕事が決まったのは十数名にすぎず、しかも大多数は本来の専攻内容に合ったものではない。「大学四年間でわれわれはアイデア創出、シナリオ制作、演出などの養成教育を受け、その目標とするところは高度の創作型の人材だった。3分〜5分の卒業作品のために構想から制作まで、2年から3年の時間を費やした。ところがアニメ制作会社に入ると、われわれは生産ライン上の機械工になってしまうのだ」

 一方、アニメ制作会社は「人材が見つからない」事について悩んでいる。王超氏は北京完美時空網絡技術有限公司のアニメ前期設計部経理で、2カ月を過ぎても予定している5名のデザイナーの席は依然として空席のままだ。「応募者が本当に少ないうえ、応募者の条件と提示の仕事内容に大きな開きがある」と語る。

 ■アニメが好きな事とアニメを制作は別のこと

 清華大学美術学院の呉冠英教授は、「若い中国人がアニメの仕事を選択する際には普遍的な間違いが存在する」と語り、日本のアニメの影響を受けた彼らはアニメが好きではあるようだが、アニメが好きな事とアニメを制作する事は完全に別の事であると主張した。アニメ制作は実際のところ苦しい仕事であり、収入も想像するほど高くない。この事について多くの学生が充分な認識の準備ができていないと語る。

 呉冠英教授は「学校・学院は基本的な能力を養成し、産業の需要に合致したアニメ人材を養成するだけであり、実際に理想を実現し、優秀なアニメーション製作者となるためには、仕事を通して一歩一歩の練磨が必要になる」と強調した。(編集担当:米原裕子)

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最終更新:7月30日15時36分

サーチナ

 

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