うろたん『Newmanoid CAM Vol.2』
さて本日は、うろたん先生の『Newmanoid CAM Vol.2』(コアマガジン)の遅延気味へたレビューです。あまり興味の無いアニメDVD付きの初回限定版を見送ったこともあって、結構遅れてしまいました。
スベスベプニプニバディのケモ耳美少女達が白濁液にたっぷり塗れるエロシーンを楽しめる作品集となっています。
Vol.2の収録作は、獣の遺伝子から生み出されたニューマノイドという人工生命体の美少女達と彼女らの相棒となる警官の青年との犯罪退治を描くタイトル長編「Newmanoid CAM」第10話〜最終第18話(完結)、および読み切り短編・掌編4作+カラーイラスト集。
フルカラー作品(長編第10話・掌編「猫とお兄さん」・掌編「ベッドの中のハルマゲドン」)を除き、1作・話当りのページ数は4〜30P(平均20P弱)と幅はありながらも標準的な分量。シナリオ的な旨味は不足気味ながら、キャラクターの良さとエロのこってり感が満足度の高さを叩き出す1冊と言えるでしょう。
【ピュアな感情が巨悪を打倒する正統ドラマ展開】
キャム&ナムのコンビと同じくニューマノイドでありながら人間への憎悪に燃える謎の褐色肌ニューマノイド・シャラムの強襲を撃退し、それまで不確かであった主人公とキャムの間に確かな愛情と信頼が築かれたことが示された第1巻ラストから第2巻(Vol.2)へと話が続きます。
この展開において、悪人達の描き方に邪気が少なく、また軽く騙されちゃう状況のスムーズさもあってか凌辱エロとしての陰惨さはあまり感じ取れないのですが、主人公と美少女さん達とのラブラブエッチは多くないので、それらをお求めな諸兄には第1巻に引き続いてやや厳しいところ。
その一方、シャラムの人間への敵意の源泉となり、数々の事件の黒幕であった人物の登場によってシリアス展開へと移行するため、終盤でニューマノイド達を襲う凌辱劇には相応の悲壮感があります。勿論、その巨悪を“愛情の力”によって跳ねのける終盤展開にも一定の盛り上がりが図られています。
ただし、第1巻においてヒドイ目にあったニューマノイド達を相当遅れ気味で救出する主人公の引き続いての存在感の無さは、ドラマティシズムの減退に結びついており、「ラスボス第2形態変化」的なベタな展開もあって、物語の旨味としては少々薄味にはなっています。
短編「Princess Education!」は長編作の後者の要素である、ピュアな恋愛感情とそれが導くハッピーエンドの幸福感、掌編2作に関しては長編作の前者の要素であるお気楽ノリな汁ダクエッチを核とする作劇になっていますが、どちらにしても読み易い作りになっています。
【各体パーツの柔らかい質感の描出が強み】
ご主人様大好きな純真無垢娘でネコ耳巨乳なキャムさん、負けず嫌いでキャムの妹分な貧乳ウサギ娘なナムさん、そして辛い過去を持つ褐色肌巨乳な犬耳?娘さんの3人のニューマノイド達が長編作ではメイン。なお、主人公の同僚のメガネ美女さんも1回セックス描写に絡みますが、ストーリー的にはあまり重要なキャラクターではありません。
お目々パッチリな童顔と小さめボディに加え、警官という役職に似合わぬ素直さ・純粋さを持つキャラクターとして描かれるために、ロリっぽさが色濃いキャラクターデザインであり、彼女達も萌えっぽさ満点のキュートネスとエロの濃厚感のケミストリーが作品の大きな魅力と言えるでしょう。
なお、同時に収録された掌編作では、今や(ある意味)伝説と化したアンソロシリーズ・園ジェる収録作の掌編「がんばれ☆このみちゃん」など、ペドすれすれの域にまでロリプニ感が突っ走ったケースもあることには一応注意して頂きたいところ。
言動・容姿共にロリ色が目立つものの、未発達な少女の肢体が本来持つ生々しさや不完全性としてのアクの強さは完全に排除されており、表情の可愛らしさとスベスベ&ムニムニなお肌の質感が生み出す訴求層の広さがこの作家さんの身上と言えましょう。
なお、今単行本での最古作「猫とお兄さん」(初出2001年)は流石に絵柄のクオリティ面で劣るものの、パピポ休刊→ホットミルク創刊(復刊)の移籍の流れが比較的早期に行われたこともあって長編作を通じた絵柄のブレはあまり感じません。
【快楽と白濁液に塗れてトロンと蕩ける美少女ヒロインズ】
エロシーンの分量は決して多い方では無く、またストーリー進行に併せた濡れ場の分割構成も散見されるため、がっつりハードファックを長尺で楽しむのは困難気味ではありますが、作画の質の高さによる絵の強烈な淫靡さ故に抜き物件として非常にパワフル。
(形式上の)集団凌辱や触手エロが豊富であり、各方面から襲来する肉棒や触手がヒロインの肢体の内外に擦りつけられ、白濁液で全身がパックされていく艶態が強烈に煽情的であり、台詞回し等による快楽陶酔的な空気感の演出も大変上手く行われています。
また、作画に関して面白いのは、フェラや挿入、性器弄りなどを描く際に、縦または横に平行に配置されたコマを用いてその動作の段階的な進行を表現する手法であり、ドロリとした質感の液汁描写と組み合わされることで、それ自体は短い分量であるにも関わらず表現のねちっこさを読み手に印象付けられているのは見事。
小さな口から突き出された舌に射精してねっとりと味あわせる口淫ぶっかけ描写、および上下前後全ての肉穴にたっぷり注ぎ込むフィニッシュが抜き所として機能していますが、あまり大ゴマを使うスタイルで無い分、それぞれの即効性のあるインパクトはそこまで高くないのは好みが分かれるかもしれません。
飽和感のある濃い口のエロ演出は、時として重さや淫猥さ、下品さが先行し過ぎる場合もありますが、絵柄の地の可愛らしさでそれらを中和させている点も長所で、エロのアタックの強さのみを抽出しているのも使い易さの要因の一つでしょう。
初単行本であるフランス書院版『Newmanoid CAM』にも相当搾り取られた訳ですが、今単行本も赤玉でる程実用性読書を楽しみましたし、何より大好きだった物語の大団円をこうして読めたことが一読者として大変な喜びです。
長編作が勿論一番愛着がありますが、もう一本選べるなら高飛車天使と褐色肌悪魔の主人公争奪戦(性的な意味で)をフルカラーで楽しめる掌編「ベッドの中のハルマゲドン」にも愚息がお世話になりました。
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