2010-07-16
名将、達人に学ぶ絶対に勝てる勝利の方程式
名将は一つの戦術しか使いません。特に大きな組織を動かすときは、上部組織と下部組織の繋がりだけでなく、横の繋がりについても有機的に機能させなければならないため、戦術を使えるレベルするには気の遠くなるほど長い時間がかかるのです。つまり大組織がいくつもの戦術を柔軟に使い分けることは事実上不可能なのです。また、あまたの達人も名将と同じく一つの型しか使いません。
数多の戦術に手を出して手段を変える人は弱い。
多数の型に手を出すよりも、一つの型を極める方が強いのには理由があります。いくつもの型を使う人は相手の出方に応じて自分を変える必要があります。それは主導権が相手にあることに他なりません。一方、極めた型に嵌めることで誰にも負けない手段が存在すれば、戦いは自分の得意な型にいかにして相手を追い込むかによるものになります。つまり型を持っていれば、嵌めることだけを考えればよく、余計な事を考える必要は無くなるのです。
型があれば考える変数が減る。
周囲で起こる事象のバリエーションは無限にあります。そんな状況において型を持たない人は、その瞬間は勝利することはできでも、勝ち続けることはできません。なぜならカオスの中では圧倒的な力を持っていても、パターンを持ち合わせていなければ、いずれ思考力を失い本来持っている力を発揮することが出来なくなります。振り回される自分を維持し続けなければならないのは大局を考える上で大きなデメリットになります。
型が無ければ局所で勝っても大局で負ける。
先を見据えて戦うことができるのは、パターン処理が出来るかどうかにかかっています。連続して戦い続けることができるのは、追い込んだ後に次の事を考えながら動くことが出来る人だけです。カオスの中で一発逆転の必殺技を繰り出し続けることは出来ませんが、カオスの中にルールを作り淡々と嵌め込んでいくハメ技は出し続けることが出来るのです。
達人は、真正面から一対一で戦い続けることで1対1000でも勝つことが出来る。(ランチェスター第一法則)
達人同士の戦いは先を読み合いで勝負が決まります。相手の領域に踏み込んだ時点で勝負は決まります。そこから先は戦っても意味がありませんから、互いに刀を納めます。互いに被害を出すこともなく戦わずして勝つことが最上とする孫子の教えはパターンをいかに磨き上げ、追い込む手法で勝負する大切さを教えてくれています。
あなたはそんな勝利の方程式を持っていますか。
参考文献
ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)
- 作者: 楠木建
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2010/04/23
- メディア: 単行本
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