2009-08-18
『とりあえず始めてみる人』と『机の前で考える人』の違い 思考の整理学
何か新しいことを始める時、大きく二通りのパターンがあると思います。
1. とりあえず始めてみて、やりながら学ぶ。
2. いろいろ調べ、頭で理解してから始める
前者はスピード感があります。上手くいかなくてもその失敗を次に繋げることができますし、経験値がどんどん増えます。動きに無駄も多いですが、その経験は生きたノウハウになります。後者は、一見スマートに見えますが、すべてが机上の空論です。失敗しても頭の中だけの話なので、次に繋げることが難しいです。メリット、デメリット考えていると諦める方向に進むことが多く、考えた時間や事が無駄になりやすい傾向に有ります。
結局、どちらも無駄が発生してしまいます。行動にかかるコストと時間にかかるコストを天秤にかけて少ない方をとればいいのです。いずれにせよ人件費を考えると、後者のように『ああでもないこうでもない』と机上の空論が続くよりも、経験を積んでいける前者の方がいいような気がします。あれこれ考えず、とりあえず始めてみる方法です。
どれだけ本質的で知的な話しあいがなされていても、あらゆるものごとは、形を作っていかないと始まりません。とにかく「たたき台」を作ってみれば、建設的な批評が始まり改良、改善ができるようになると思うのです。「ないもの」については正直まとまりませんし、話が先に進みません。どのようなことでも不完全な「たたき台」からすべては始まります。始めは話にもならない幼稚な「たたき台」かもしれません。
その幼稚な「たたき台」を作って初めの一歩を踏み出すことが大切ではないでしょうか。そこから紆余曲折視ながらも修正を加えて行く方が目標に近づく可能性は高いです。作る前から批評家になってしまっては、何も作れません。昔は設計図のないものでも、手を加えながら色々試行錯誤を繰り返して作ってきました。歴史上の偉大な一歩は、とりあえず不完全なりに始めてみようとすることから生まれていることが多いです。
漫画家になりたいならマンガを描く。歌手になりたいのなら歌う。カメラマンになりたいなら写真を撮る。何もしないまま、ああだこうだ考えたり話をしたりするのは、始めてからでもできることです。
それよりもまず「たたき台」を創ることからはじめてみましょう。それが、どんなに不細工で笑われてしまうものでも結構です。批評を受けて改良すればいいのです。誤まっていれば反省すればいいのです。とりあえず進んでみた先には、何もしなかった自分では得られなかった何かがあるはずです。
参考文献
- 作者: 外山滋比古
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
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