タイトル戦へ向けて闘志を燃やす亀田大毅(左)と坂田健史=東京・赤坂サカス(撮影・西岡 正)
ボクシングのWBA世界フライ級王者・亀田大毅(21)=亀田=が28日、同級6位・坂田健史(30)=協栄=を迎えて、9月25日に東京ビッグサイトで初防衛戦を行うことを発表した。都内会場で顔を合わせた両雄は、因縁の対決を互いに「運命」と表現。成長著しい王者・大毅は圧勝防衛を宣言し、一方の挑戦者・坂田は力強く王座返り咲きを誓った。
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赤いシャツにサングラス姿の大毅は臆することなく言い切った。「試合は接戦にはならんと思うよ。判定でもKOでも接戦にはならない」。油断は一切ない。「この試合に人生がかかっている。死ぬ気でベルトを守りに行くよ」と初防衛戦にかける意気込みと覚悟のほどを口にした。
試合のイメージはもう頭の中に出来ている。「ファンは打ち合いを望んでる。いい試合を望んでる。勝ちたいと思って、万全に仕上げていい試合をしたい」。王者として小細工はしない。前へ前へと攻めてくるファイター坂田を真っ向から迎え撃つ。
対する坂田も一歩も引くつもりはない。「08年の大みそかにチャンピオンでなくなってからこのチャンスを待ち続けてきた。(大毅は)どんどん強くなっている。気を引き締めていきたい。全力で正々堂々と試合をしたい。ベルトは必ず取り返す」と大毅を評価しつつも力強く王座返り咲きを誓った。
因縁渦巻くタイトル戦に大毅は「いつかは対戦するんじゃないかと思ってた。運命なんじゃない」と話し、坂田も「大毅選手が言うように、運命だったんじゃないかな」と同調した。かつては王者・坂田を追いかけていた大毅が、今度はベルトを守るため坂田を迎える。9月25日、運命のゴングが鳴る。
(2010年7月30日)