2009-04-27
ハゲタカに学ぶ 報われる努力と報われない努力
「努力をした者が成功するとは限らないが、成功した者は皆、なんらかの努力している」。個人的に地道に勉強をしたり運動をしたりなどの自己啓発を行っている人はどのくらいいるでしょうか。「現状を変える一発逆転」はいたるところにあります。気付く努力か気付かないフリをするかは、あなた次第なのです。
一般に世論調査では、「実績を上げた人が報われる社会」よりも、「努力した人が報われる社会」を望む声が多いそうです。実績を上げた人の代表である「ハゲタカ」のやったことをみるとこれが理解できると思います。「ハゲタカ」は、赤字を垂れ流し続けるホテルやゴルフ場を安く買い叩き、それを「修理」して、より価値あるサービスを消費者に提供し、利益を生むように作りかえ、それを転売して大金を稼ぎました。
ハゲタカは「少しの労力を投入し、巨大な価値を生むポイントを見抜く眼力」を持ち、「失敗した場合に、損失を引き受けること」を覚悟でやっています。ハゲタカの行ったことは、努力を積み重ねる人達からすれば、考えられない行為です。努力すればいつかは好転すると信じてがんばってきた人達が、ハゲタカの一声で今までの努力を奪い去られ、方針を大きく転換され、いままでの「常識」を覆され、なおかつそれが成功してしまうことを疎ましいと思わないはずがありません。
ここで感情的になってしまっては本質を見極められません。確かに努力は必要です。ハゲタカとて努力していないわけではありません。努力の方向性が違うのです。日本の多くの会社では、大企業も中小企業も、このようなハゲタカ的努力が欠落しているために非効率と不幸が生み出され続けているのです。
常識や固定観念を形成しがちな日本人です。周りの意見を聞かず、「地道な努力」をすることは不幸しか生み出しません。「地道な努力」の方向性を誤まってはならないのです。付け加えて「頑張っているから報われる」と思ってはなりません。常に周囲にアンテナを張り「効果的な努力」がなされているかを考える努力が必要なのです。時には今までの努力を捨て去る勇気も必要です。
非正規雇用が増大し、必死で「地道な努力」を重ねているにも関わらずワーキングプアに転落する人々が増えています。一方、最小の努力で膨大な富を生み出せる案件を「地道な努力」で探しているハゲタカもいます。不況に入った現在、劣化した資産が多数有ります。死にかけた生き物にはハゲタカが群がります。地味な努力が報われる可能性はハゲタカ的発想が握っているのかもしれません。学ぶところは大きいです。
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