高木マニア堂

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233:さらば目玉おやじ~追悼・田の中勇さん

ノンセクション2010年07月29日 09:00 | フォルダ : 

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<2010年1月=東スポ携帯サイトより>


 アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」の目玉おやじの声でおなじみの声優・田の中勇さんが13日、心筋梗塞のため亡くなった。享年77。

 1968(昭和43)年から71年、85年、96年、そして2007年と、日本のアニメ史上最多となる5度に渡りテレビアニメ化(いずれもフジテレビ)。同じく07年には貸本版原作に忠実な大人向けの「墓場鬼太郎」まで放送。計6度もテレビアニメ化される。これに劇場版やドラマ版まで合わせると、その数はさらに膨大となる。

 他の配役が時代ごとに変更される(当たり前の話だが)中、田の中さんのみは、そのすべての作で目玉おやじの声を担当。モノマネ芸の定番である、あの特徴があり過ぎる独特の声は、それだけ「替えがきかない」という証拠だろう。

 目玉おやじがテレビ画面に初登場したのはモノクロ版第1作の第1話「おばけナイター」(68年1月3日放映)の冒頭シーン。記念すべき初セリフは「近頃の子供は礼儀を知らん。あんな球を投げつけといて、ごめんなさいも言わないよ」だった。豆知識。

 何かと目玉に縁があるが、田の中さんの、もう1つの人気役が「天才バカボン」の第1作(71年)の本官さん。

 あの〝目ん玉つながりのおまわりさん〟だ(75年の「元祖天才バカボン」ではスネオこと肝付兼太が担当)。

 最終回ではハジメちゃんの天才ぶりを理由に、バカボン一家の米国移住が決定。ただ1人、米国行きに反対するパパに対して、些細な言いがかりをつけては拳銃をぶっ放して港まで追いかけ回し、結局はママ、バカボン、ハジメちゃんが待つ米国行きの船に乗り込ませたのが本官さんだった。バカボン一家の離散を防いだ功労者と言えよう。

 あのハイトーンな声で狂ったように、バカボンパパを追いかけ回すシーンが、妙に耳に残る最終回だった。

 何年か周期で確実にアニメ化されている鬼太郎は、今後も必ずやアニメ化されることだろう。田の中さんではない誰かの目玉おやじの声を耳にしたその時、我々は大きな喪失感を感じるはずだ。合掌。

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