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keitaro-news - 書評で学ぶ整理術 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2010-02-24

ドラえもんがのび太を勝ち組にできた理由

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昔、ドラえもんを見ていて不思議に思っていたことがあります。なぜ、のび太は『勝ち組』になったのかということです。ドラえもんに頼るばかりで自分では何もせず、毎日をダラダラと過ごすのび太が生まれ変わるキッカケがどこにあったのか。今更ながら見直してみると、ドラえもんが行っていたことがまさに『教育』の原点だったのだと思います。


ドラえもんはいったい、のび太にどのようなことを行ったのでしょうか。




ゆっくり着実にのび太を成長させたドラえもんの教育法は、のび太が自分から夢や目標に向かって進むように促しているところにポイントがあると思います。のび太に対して基本的に自ら手をさしのべるようなスタンスをとっていません。いつも面倒くさそうに道具を出すしぐさから読み取ることができます。ドラえもんは、のび太の動きを見ながら、時には突き放すように冷たい言葉を掛けたりもしましたが、反対に甘えを許すような温かい言葉を投げかける場面もありました。


ドラえもんは、のび太の動きを監察し、定期的に進捗状況をチェックし、叱咤激励したりする存在


教育とは『しっかりと見守ること、そして言葉を投げかけること』ということをドラえもんは教えてくれているのだと思います。そのような言葉の中でも心に響いたドラえもんの言葉を選んでみました。


☆心に響くドラえもんの言葉10選

1.「意地悪されるたびに 親切にしてやったら どうだろう」

2.「他人にできて、君だけに できないなんてこと あるもんか」

3.「いっぺんでいいから 本気で悩んでみろ」

4.「毎日の 小さな積み重ねが 歴史を作っていくんだよ」

5.「人にばかり頼っていては いつまでたっても 一人前になれないぞ」

6.「どっちも自分が正しいと思っているよ 戦争なんてそんなものだよ」

7.「ほんとのファンなら 落ち目のときこそ応援しなくちゃ」

8.「過ぎ去った時間は もう二度と帰ってはこないんだ」

9.「悩んでいるなら 一つでもやりなよ」

10.「何にもしないで いきなり偉くなれると思うのかい」


ドラえもんはのび太に対して、こういった言葉を要所要所で投げかけています。この言葉が、知らず知らずのうちに、のび太の中に染みこみ、意識が芽生え具現化していき成功への階段を登る力になったのだと思います。


「さようなら、ドラえもん」の巻では、いつもやられてばかりいるジャイアンにのび太が勝つ場面があります。この巻では、のび太には絶対にジャイアンに負けられない理由がありました。ドラえもんが未来に帰ることになっていたからです。ドラえもんがいなくても大丈夫な自分を見せるんだとのび太は自分に言い聞かせてジャイアンに挑みます。


「ぼくだけの力で、きみに勝たないとドラえもんが安心して・・・、帰れないんだ!」


のび太はドラえもんのために、どんなに殴られても必死に食い下がり意志の力でジャイアンを退けました。勝ちはしましたがボロボロになってしまったのび太がうれしそうにドラえもんに語りかけます。


「みたろ、ドラえもん。勝ったんだよ。ぼくひとりで・・・。もう安心して帰れるだろ、ドラえもん」


この言葉を聞いて涙を流すドラえもんの心にも、のび太の言葉は大きく響いたと思います。


このような心に染みる言葉は人生に与える影響は大きいと思います。ことあるごとにその言葉が思い起こされて、自らを内側から支えてくれます。そのような言葉を沢山聞き、そして使い続ければ潜在意識を通して行動が変わり、それによって結果も変わり、最終的に人生が変わるという事になるというのは言いすぎではないと思います。


ドラえもんはのび太に「芯に残る言葉」を投げかけ続けていたのです。軽い上っ面の言葉があちこちに飛び交う時代です。タテマエや体裁を繕うための言葉など心に残るはずもありません。素直で本気の言葉を発し続けることことこそ人を変える力の源泉なのかもしれません。


芯に残る言葉は人生すら変える力がある。


参考文献

ドラことば心に響くドラえもん名言集

ドラことば心に響くドラえもん名言集


参考記事

『ドラえもん』への正しい批判とは!? - 上田亮の只今勉強中 はてなブックマーク - 『ドラえもん』への正しい批判とは!? - 上田亮の只今勉強中

宇宙となかよし : 「ドラえもん」に学ぶ人生哲学 はてなブックマーク - 宇宙となかよし : 「ドラえもん」に学ぶ人生哲学

captainsawadacaptainsawada 2010/02/24 16:41 さよなら、ドラえもんは素敵な話ですが、
昔、番組で見た柴田理恵がドラえもんの話をして
感動して号泣してる姿が浮かんでブチ壊しです。
いや、柴田理恵が悪いわけではないですが。

trel67rtrel67r 2010/02/24 19:30 私は、時々母にあんたは、のびたみたいに時々悪知恵が働くねえ
といわれる

どうしてのびたは、そ言うときは頭が働くのだろう

z1121z1121 2010/02/24 23:57 「素直で本気の言葉を発し続けることことこそ人を変える力の源泉である。」これこそ、自分が目指したいものであると思いました。少しずつ少しずつ、甘やかしていると勘違いされることも厭わず、のび太を心から応援していたのですね。
人を愛することは難しいです。
そして、人の愛を見抜くこともまた難しいです。

uuuuuuuu 2010/02/25 01:49 ドラの復刻本読むと、いかにのび太の人間的成長とかその後の成功人生とかがつけたりかわかりますよ。
藤子先生のメディアミックスへの対応能力を示すものではあるけれど。
三十年前のギャグで普通に笑わされちゃうんですよ。
しょーもない道学説教なんかよりとてつもない価値のあることです。

uuuuuuuu 2010/02/25 02:04 敢えて深読みしようって言う遊戯そのものは否定しませんが、
ドラえもんがときに教育者気取りなのはただの気負いであって、言ってみりゃちょっとだけワケ知りぶった遊び仲間の従兄弟ですよ。
映画での大活劇は一夜の夢であって、白刃・弾雨をくぐっても夢が覚めればただのガキ。

バカボンパパの「これでいーのだ」を「そのままで、いいんだよ」みたいな意味に曲解した、
死ぬほど気持ち悪いACの意見広告(?)をこないだラジオで聞いたのをいま思い出してここについでに書き付ける。細工は一緒でしょ。
「こっちはぜんぜんよくねえよバカヤロウ!」のはずなんですけどね。

keitaro2272keitaro2272 2010/02/25 06:25 コメントありがとうございます。
>captainsawadaさん
感動は個人個人のものだと思います。ですので、感動している姿には感動しないのかも。


>trel67rさん
社会の基準とずれていれば天才も変人ですから。

>z1121さん
あまり考えすぎると頭が痛くなります。素直で本気の言葉を持ちごり押しでいけば松岡修造さんのように押し切ることができるのだと思います。

>uuuuさん
同じ記事でも受け取り方は人によって異なると思います。価値があるかないかは読み手が決めることであって書き手はただ価値がありそうなものを提案することしかできないのだと思います。だから、どのように受け止められているかを知ることは記事を書いた人は知る必要があると考えています。

ブコメやこのコメント欄は私にとって重要な意味を持ちます。今回の意見、今後の参考にさせていただきました。

たなかたなか 2010/02/25 07:48 あの、安易に未来の道具を与えて物事に対処させようとする姿勢は、さいごのオチがないととんでもない教育だとおもいますよ。そこまで見越しているならべつですが。たしか江川達也氏がそれに反発したかで漫画一本かきましたよね。

z1121z1121 2010/02/25 09:05 これでいいのだーの話はとてもおもしろかったです。
軽さで読めるコミックだからこそ、教訓もさらっと押しつけがなく入っていける。そういうのがいいですね。

wikitarowikitaro 2010/02/25 10:21 ある意味ドラえもんはのび太の初めての友達だと思いますよ。
スネ夫やジャイアンは普段いじめてくるから友達?って聞かれるとうーんみたいな感じですし・・・。

ドラえもんが来ていない場合ののび太は、へこたれないけどある種自己中な人間になっていたと思います。
実際、会社つぶして莫大な借金作っているあたりからそううかがえられます。
でも、ドラえもんが保護者兼遊び仲間となってくれたおかげで、自分のために何かをしてくれる存在だとか自分の気持ちを理解してくれる存在が初めて作れた。
そのことが、のび太の自信や自己肯定につながって、相手を思いやれる人間になったのだと思いますよ。

長文しつれいしました。

通りすがり通りすがり 2010/02/25 11:33 >7.「ほんとのファンなら 落ち目のときこそ応援しなくちゃ」
これはのび太の発言だったと思います。
確か単行本の第15巻〜第18巻のどれかにあったと思います。

 2010/02/25 14:37 ・男は顔じゃないぞ!中身だぞ!!もっとも、きみは中身も悪いけど…
・もののはずみということもある。のび太くんがぐうぜん百点をとることだって、ありえないことではないのだ。
・やろうぶっころしてやる!

ドラえもんはちょっと口が悪すぎる

o(-O-)o(-O-) 2010/02/25 15:56 36巻151Pのドラえもんに失望した。

z1121z1121 2010/02/26 09:29 ドラえもんはしっかりと芯の入ったゆとりのお饅頭のような存在。おばあちゃんタイプですね。

ななしななし 2010/02/26 17:57 一緒になって悩んだり諭したりってのも確かにあるとは思うけど、1番大きいのは若い時期に明確な目標を与えて別離したことだと思う。

z1121z1121 2010/02/28 06:32 keitarouさんがリンクを張られた「ドラえもんに出来ることと出来ないこと」を読ませていただきました。
正直自分も、日本ののび太の一人だと思っています。ですからのび太は大嫌いであると同時にのび太の成長の話はすごく興味があるしそして何よりもうれしい。朝から力をいただきまました。

MATMAT 2010/03/01 19:09 uuuuさんのような意見が、世の中の大多数を占めるんでしょうね。
ドラえもんは、単なる児童漫画。ただ、それだけ。そんな風な意見。
でも、改めて読み返してみると、子供のころには気づけなかったいろいろなメッセージが『ドラえもん』には込められていることに驚かされます。

「敢えて深読み」してみると、見えなかったものが見えてきて興味深いです。子供の目線、親の目線、そしてそれら全部をひっくるめた人間としての目線。本当に、いろいろなことを盛り込んで書かれているんだなぁと。
単に子供のものとして終わらせてしまうにはあまりに惜しい作品だと思いますね。

曲解もひとつの解釈。作品の正解を提示できる人間なんていないんです。自分なりの解釈を見つけて生活を豊かにしていく「お遊戯」も、なかなか楽しいですよ。

うううううううう 2010/03/02 02:09 単なる児童漫画?ただそれだけだから深読み禁止?そう私が言っているんですか?
ドラえもんは日本文化の精華の一つですよ。
俗流道徳の絵解き、自己啓発のネタとして消費するには豊かすぎる、もったいなさ過ぎると言ってるんですが。
知的遊戯としての深読みは自由で楽しいものです。道学臭い牽強付会はその対極にあるものです。

z1121z1121 2010/03/02 09:33 単なる児童漫画だからこそ、押しつけがましくなく人々に自然に幸福感が浸透するのだと思います。ある私学の校長先生の「道徳はお説教では身につかない。豊かな芸術にいっぱい触れることなのだ。」と言われたことが耳から離れない。ドラえもんの漫画は自分の心の襞を増やしてくれる芸術です。

   2010/03/02 10:42 のび太に対して「うすぎたない」とさらっと言うドラえもん……

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