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「負けた責任取れ」菅おろしが始まった

 大敗した参院選を総括する民主党両院議員総会が29日、都内で行われ、菅直人首相(63=党代表)への辞任要求が続出した。菅氏の消費税発言が敗因との指摘が多く、総括内容にもダメ出しが相次いだ。現職総理が約2時間、「負けた責任を取れ」とつるし上げられた。菅氏は続投宣言し、9月の代表選に立候補して審判を受ける考えを示したが、拍手はまばらで求心力はがた落ち。代表選に向けた反菅勢力の“菅おろし”が事実上始まった。

 積もり積もった菅首相への批判と恨み節が、質疑応答の冒頭から爆発した。口火を切った中津川博郷衆院議員(東京比例)は「幹事長、選対委員長の責任は当然で、菅代表は自ら責任を取るべきだ。多くの仲間からそう聞いている」と指摘。拍手が起きた。「自民党が同じ事態になれば(総裁は)辞任だ。今の内閣は死に体だ」「メキシコの石油流出事故も、BPのCEOは責任を取った」「執行部は責任を取る係だ」。退陣要求が次々と出てきた。

 菅氏は冒頭のあいさつで、消費税発言が参院選の敗因として「申し訳ない」と繰り返したが、効果はなし。「消費税発言がとどめとなった」「サッカーでいえば10本以上オウンゴールした」と対応のまずさを再現された。「選挙戦でマニフェストを配れなかった」「へたな商品を売るセールスマンをさせるのか」。痛烈な批判をメモを取りながら聞いていた菅氏は、新人の三宅雪子衆院議員に「不機嫌な表情で聞いている」と指摘されると、さらに不機嫌な顔つきになった。

 出るわ、出るわの菅批判。ベテラン石井一参院議員が「菅1人に責任を取らせるのは気の毒」とかばった後、菅氏は打ちひしがれた表情でマイクを握り、責任論に言及した。疲れた声で「私に重大な責任があると思う」「そう遠くない時期、若い皆さんに政権を引き継ぐ」としながらも、9月の代表選まで現執行部体制を続け、代表選に立候補して審判を受ける考えを示した。拍手は場内の半分ほどしか起きなかった。

 「ガス抜き」の場になるはずだった総会は、進行役がまとめに入ろうとしても「最後までやれ」と声が飛び、2時間続いた。29人が質問し、執行部批判や辞任要求が22人。菅氏擁護の発言は怒号に消され、枝野幸男幹事長が示した総括案も「第3者が書いたようだ」と、ダメ出しを食らった。

 菅氏を批判してきた小沢一郎前幹事長は欠席。小沢氏に近い森ゆうこ参院議員は「誰も責任をとらないのは理解できない。きちんと責任をとれる人が代表になるべき」と指摘。小沢グループでは、代表選での対立候補擁立の動きが始まっている。もともと盤石でない菅氏の党内基盤が、さらに弱まっていることがはっきりした。【中山知子】

 [2010年7月30日9時22分 紙面から]


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