レビュー
主人公の女の子、オリーヴが本当に天真爛漫で可愛い!いわゆる子供らしい子供、オリーヴの周りには、それぞれに悩み・問題を抱えた大人が5人!そして、オリーヴは、崩壊寸前の喧嘩の耐えない家庭に、強い絆と団結力をもたらしてくれる天使のような存在なのです。
ミスコンへ出場するために止む得なく車で旅をする事になり、その道中、どんどん変わっていく大人5人の姿がとても面白いです。でも、相変わらず素直で純真、変わらないのは、オリーヴ。あと、我がままおじいちゃんも変わらなかったかな〜!?!?
成功する事にとらわれ、負け組否定派の父親が、最後には世間一般の基準で言う表面的な「勝ち負け」とは違う、真に大切な「自分の心との勝ち負け」に気付いていきます。成功や、幸せは人によって違いますよね。その人がその人らしく、自然体で生きられるのが幸せだな〜っと思いました。世間で1番になることや、世間の物差しで判断する成功が「幸せである」とは限らない、それぞれの幸せがある、というメッセージを伝えてくれています。
世界一のプルースト研究家で、バカなことはできない!という態度の自殺未遂者、フランク伯父さん。インテリで、プライドの塊のような彼が、自分の姪や甥にインスパイアされ、どんどん前向きな姿勢を取り戻しています。旅の終わり、ミスコン会場への到着が、受付ギリギリの時間になってしまった時、オリーヴのために必死に走るフランクの姿はブラボーーー!!!
内なる心にはもの凄く強い「何か」を秘めている兄。発散の場は、肉体を鍛える事でごまかしていたが、自分の夢がかなわない、どうしようもない事実を突きつけられて、そこで一気に崩れ落ちます。9ヶ月間も、声を出して話す事を拒否していた兄は、また声を出して話し、皆とコミュニケーションを取り始めたのです。そして自分の心の内も人に打ち明け、自分の妹を守ろうとする頼もしい兄に変身!
それぞれの大人が自分達のことで、いっぱいいっぱいになってしまい、オリーヴが忘れ去られてしまう、というような場面もありましたが、そんな事、本人は全く気にもせず、子供らしくミスコンに出場することだけを楽しみにしているオリーヴ。小さなオリーヴの存在が、どんなに大きいか、みんな最後に気付かされたようですね。でも、大人たちは最初からみ〜〜んなオリーヴを愛していた!だから、オリーヴは素直に育ったんだな〜っと思いました。例えオリーヴが世間的には負け組になっても、全世界を敵に回しても、絶対愛してくれる味方、家族がいるからこそ、あの天使のようなオリーヴなんだ、って思いました!
家族ってやっぱり凄い!やっぱり何があっても支え合って、共存していくのが家族!家族って、人が生きて行く上での基本であり、最も大事な場所ですね。そんな事を再確認させてくれた素晴らしい映画です! |