韓国軍:K21装甲車、訓練中にまたも浸水事故

訓練場の池で沈没、操縦していた下士官一人が死亡

 29日午後1時50分ごろ、陸軍機械化学校(全羅南道長城郡)水上操縦訓練場で操縦教育中だった最新型のK21歩兵戦闘装甲車1台が、原因不明の浸水事故で沈む事故が発生した。この事故で、装甲車を操縦していたキム・ジゴン下士(軍曹に相当)=23=が死亡した。

 昨年12月9日にも、京畿道南漢江一帯で渡河演習を行っていたK21装甲車が沈没する事故が発生。このため、K21装甲車の浮航能力に問題があるのではないか、という指摘が出ている。

 陸軍の関係者はこの日、「事故当時、K21装甲車は深さ4-5メートル程度の訓練用の池で操縦教育を行っていた。装甲車が突然水に沈んだ原因は、まだ正確に把握できていない」と語った。

 沈没したK21装甲車には、教官のキム下士のほか、助教の二等兵が一人、メーカーの社員一人の計3人が乗っていた。沈没の際、二人は無事に脱出したが、キム下士だけは抜け出すことができなかったものと思われる。陸軍は、午後4時50分ごろに装甲車の引き揚げを終え、キム下士の死亡を確認した。

 K21は韓国の独自技術で製造された装甲車で、優れた戦闘能力を備えており、韓国軍が保有する「名物兵器」の一つに挙げられる。40ミリ自動砲と7.62ミリ機関銃を搭載しており、飛行中のヘリコプターを撃ち落とす能力もある。価格は1台当たりおよそ30億ウォン(約2億2100万円)。最高時速70キロで走行可能で、「エアバッグ浮揚装置」を備え、水上でも時速7.8キロまで出すことができる。

張一鉉(チャン・イルヒョン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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