宮崎県の家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」で家畜移動制限区域が全面解除されたのに伴い、感染拡大防止対策のため全国から現地派遣されていた警察の機動隊が28日午前、撤収した。自衛隊や獣医師の応援部隊も既に現場を離れており、防疫業務も“日常”を取り戻しつつある。
この日、宮崎市の県警本部であった離県式には、最後に残った275人の特別派遣部隊員が出席。東国原英夫知事が「みなさんのおかげで、宮崎県からウイルスを一歩も出さずにすんだ。長い間ありがとうございました」と感謝を述べた。
県警によると、5月19日から今月27日まで2カ月以上にわたり、20都府県から延べ約2万3千人が派遣され、24時間態勢で消毒ポイントの交通誘導などに当たった。
家畜の殺処分などに携わった応援獣医師は延べ約1100人。県東部の制限区域解除に伴い、今月18日に撤収した。処分家畜の埋却などを受け持った自衛隊の災害派遣部隊は延べ約1万9千人で、27日に連絡員が引き揚げ、任務を終えている。
=2010/07/29付 西日本新聞朝刊=