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茨城−上海4000円いきなり“撤回” 中国格安航空会社 (1/2ページ)
離陸するとCAが売り子に“早変わり”
就航便が少なく存在意義が問われている茨城空港に28日、中国・上海の格安航空会社「春秋航空」が就航した。茨城−上海間の運賃4000円をブチ上げたものの、来日した社長はいきなり「実現できない」と断言。数時間単位の遅延は当たり前、キャビンアテンダント(CA)は離着陸時以外は売り子に変身、機内食や飲み物は市価の2倍で販売−など、常識を覆すエアラインが上陸した。(夕刊フジ)
2005年に創設された春秋航空は、上海をベースに中国50都市へ就航。座席数限定で99元(約1280円)の激安運賃を前面に出して客を集め、5年で爆発的な成長を遂げた。保有機はエアバスA320(180席)が20機。国際線の就航は茨城が初めてだ。9月末までチャーター便で週3日、茨城空港と上海浦東国際空港間を結ぶが、認可の都合上、成田発着の日もあるという。
同社は当初、茨城便を「4000円で売り出す」としていたが、28日午後に茨城空港で記者会見した王正華社長は「4000円は実現できない。定期便が認可されれば座席の10%を片道4000円で売り出すことになる」とあっさり前言撤回。8000円、1万6000円、2万円など段階的に運賃を設定し、需要と時期によって変動させる予定だ。
王社長は「7割がパスポートを持っていないという茨城人民に、上海へ来てもらう。日本航空のパイロットやCAを雇用し、将来は日本で50%のシェアを確保したい」と大風呂敷を広げてみせた。茨城空港へは東京からバスや車で2時間もかかるが、王社長は「成田空港から20キロしか離れていないので、中国では『東京北空港』としてPRする」と鷹揚な解釈も披露した。
その春秋航空について日本人駐在員の男性は「数時間の遅れは当たり前。就航便が多いわりに航空機が少ないのが原因。機内は清潔だが、改造して座席を増やした分、シートの間隔も狭い」と不満を漏らす。