2010年5月30日 19時54分
アフガニスタンの駐留NATO(北大西洋条約機構)軍は28日、南部州の路上で起きた仕掛け爆弾による爆発で同軍兵士1人が死亡したと発表。AP通信は、死んだのは米兵で、米軍が01年にアフガンに軍事侵攻して以来、これで米兵の死者数が1000人に達したと報じた。ただ、集計は米メディア間で異なっており、米ニューヨーク・タイムズは18日で1000人になったと報じ、08年7月以降に死んだという米兵たちの顔写真を19日付紙面に掲載した。
一方、国連やアフガン政府内では、戦闘の犠牲となるアフガン市民は今年、オバマ米政権による大規模増派により、国連集計で過去最悪だった09年の2414人を大幅に上回る可能性が指摘されている。01年以降に戦闘の犠牲となった市民は数万人とも言われるが、正確な調査は進んでいない。
アフガン駐留米軍は3万人増派が完了する今夏にも、旧支配勢力タリバンの発祥地、南部カンダハルで最大規模の軍事作戦に乗り出す構え。無人爆撃機を多用して米兵の犠牲を減らすとみられるが、都市部では市街戦が予想されており、市民の犠牲は戦争当事者以上の数になりそうだ。【ニューデリー】