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【社会】

民主政権、初の死刑執行 法相が立ち会う

2010年7月28日 夕刊

 千葉景子法相は28日、東京拘置所で2人の死刑を執行したと発表した。執行されたのは、宇都宮市の宝石店に放火して従業員6人を殺害した篠沢一男死刑囚(59)と、埼玉県熊谷市で4人を殺傷した尾形英紀死刑囚(33)。死刑執行は昨年7月以来1年ぶりで、民主党政権下では初めて。確定死刑囚は107人となった。

 千葉法相は会見で、自ら死刑執行に立ち会ったことを明らかにした上で、「きちんと見届けることが、私の責任」と述べた。法相が立ち会ったのは初めてとみられる。また、死刑の在り方について勉強会を立ち上げることを明らかにし、東京拘置所の刑場を報道機関が取材する機会を設けることを指示した。

 千葉法相は死刑廃止論者として知られ、「死刑廃止を推進する議員連盟」に所属していたが、法相就任を機にメンバーから外れている。

 確定判決などによると、篠沢死刑囚は2000年6月11日、宇都宮市の宝石店に商談を装って訪れ、店長と5人の従業員を粘着テープで縛った上、店内にガソリンをまいて放火し、6人全員を焼死させ、約1億4000万円相当の貴金属を奪って逃げた。一、二審とも死刑で最高裁も07年2月に上告を棄却、確定した。

 尾形死刑囚は03年8月18日、交際女性をめぐってトラブルとなった熊谷市の飲食店員の男性を殺害。犯行を目撃した男性の知人ら女性3人を拉致し、埼玉県秩父市の山中で1人を殺害、2人に重傷を負わせた。07年4月に一審で死刑判決を受け控訴していたが同7月に控訴を取り下げ、死刑が確定した。

 

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