少し緊張した面持ちで記者会見に臨む井岡一翔=LABIヤマダ
国内最速世界奪取を狙うボクシングのWBC世界ライトフライ級10位・井岡一翔(21)=井岡=が世界前哨戦の快勝から一夜明けた26日、大阪市内で会見し、来月にも米フロリダ州マイアミで合宿し、現WBA世界フェザー級王者・ガンボアらを育て上げてきたキューバ人の“チャンピオンメーカー”、イスマエル・サラス氏の下で練習する計画を明らかにした。
「何度かミットを持ってもらったことはあるけど、今度はいろんなことを吸収したい」。期間は約1カ月。おじで元2階級王者の井岡弘樹会長も教えた伝説のトレーナーの下で、戴冠への最終仕上げを行う。井岡会長は「ガンボアは一翔と同じ165センチだし、軽量級を教えるのは抜群にうまい。練習は現役時代でも一番きつかったけど、良い経験」と“仕上げ”を託した。陣営はすでにWBC同級王者・ニーニョ(メキシコ)に対戦をオファー。6月に戴冠したばかりの新王者は、9月末から10月に初防衛戦を予定しており、井岡も次戦6戦目での対戦を目指し、交渉を進めていく。
ともに会見に臨んだ亀田興毅、大毅の世界王者経験者からは「強い選手やし普通にやれば(王者に)なれると思うよ」(興毅)、「俺より全然うまい。なるよ、絶対。俺でもなれたんやから」(大毅)と、太鼓判を押された。辰吉丈一郎、名城信男の8戦を超える史上最速王座へ、機は熟しつつある。
(2010年7月26日)