【ワシントン共同】キャンベル米国務次官補は27日の米下院軍事委員会公聴会で、日本の内閣が頻繁に入れ替わることについて問われ「首相や閣僚がすぐに交代すると、政府に必要な信頼の構築が非常に難しくなる。われわれにとって多少の懸念がある」と証言した。
米政府高官が日本政治の在り方に表立って懸念を表明するのは異例。キャンベル氏は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設をめぐり迷走した日米関係の修復に奔走しているだけに、本音が漏れたとみられる。
米民主党のスナイダー議員が「2年間で4人の首相が生まれたことから生じる課題は何か」と質問。キャンベル氏は「同盟国の内政の動きに対し、あまりにあからさまにコメントしない方がいい」と断った上で「政府とは組織の問題だが、個人の問題でもある」と指摘し、首相らの頻繁な交代に懸念を示した。
同時に「安全保障面だけでなく経済面などの課題解決のため、日本の政治に継続性を期待したい」と強調した。